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感染遊戯
誉田哲也 光文社 2011-03-19 売り上げランキング : 3441 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「姫川玲子」シリーズの最新作で、今回は番外編といった感じの連作短編集です。
基本的には姫川と犬猿の仲のガンテツこと勝俣をメインにし、姫川班では最若手だった葉山に、『シンメトリー』内の「過ぎた正義」に登場した元刑事の倉田を絡ませて、一見関連がないように見えた事件が繋がっていく様は、人の悪意が連鎖し感染していく様とリンクして恐ろしさを覚えると共に楽しく読めたのは、著者の巧さが光っているからかなと思います。
さて、姫川玲子自身は今回では殆ど出番はありません。
けれどもガンテツが最後に「チクショウ」と思うような存在感を出すような演出がされているのも巧いですね。
そして前作「インビジブルレイン」でもしかしたらシリーズは終わってしまうのかも、なんて思っていただけに、こうやってシリーズが続いていくのが分かった事が嬉しかったかも。

