『脱出山脈』 トマス・W・ヤング | 固ゆで卵で行こう!

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脱出山脈 (ハヤカワ文庫NV) 脱出山脈 (ハヤカワ文庫NV)
トマス・W・ヤング 公手成幸

早川書房 2011-01-07
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高位聖職者の捕虜を乗せた米軍輸送機がアフガニスタンの上空で砲撃を受け不時着。

悪天候の反政府軍支配下の高山地帯で救出も望めないまま、捕虜の奪還を狙う敵から逃れる為に航空士のパーソンは通訳の女性軍曹と共に捕虜を連れて決死の行程に臨む。




王道的な冒険小説で展開も早く一気に読めました。

もっとも展開が早いものの、語り口のせいかトーンが抑えめなせいもあって全体的にどこかあっさり目な印象もあります。


元軍人である著者らしくリアリティもある中、捕虜を奪われ同行する女性軍曹も連れていかれた後に、主人公が単独で救出に向かう英雄的な場面は緊迫感もあり、また興奮させられます。


ただ、主人公が優秀な兵士なのかそうでないのか微妙なところが物語全体のあっさり感を増させている原因のような気もします。

けれども極限下の中に置かれた一人の兵士が完璧な行動を取れるのは難しいでしょうし、そういった意味で主人公が繰り返し同じようなヘマをするのも人間らしさというリアルさを醸し出していたのかも知れないですね。



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