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陽炎 (ハルキ文庫―東京湾臨海署安積班 (こ3-16))
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<安積班>シリーズ二作目の短編集です。
これまでは安積からの信頼も篤い須田部長刑事にスポットが当たる事が多かったのですが、同じく部長刑事で須田よりもキャリアの長いながらも、どこか機械的でありながらもっとも警察という組織の枠組みにはめ込まれているように見えて、安積からは苦手意識を持たれている村雨が今回はもっともスポットを浴びていたのではないでしょうか。
村雨の普段あまり見られない人間味ある部分が垣間見える「アプローチ」と「予知夢」が印象に残りました。
そしてもっとも印象に残ったのは表題作でもある「陽炎」。
事件と呼ばれるようなものは結局起こらない・・・というか事件にさせなかった安積の姿に、少年たちは本物の大人、本物の男を陽炎の中に見るのでしょう。
読了後、胸にこみ上げてくる熱いものを何故か感じる作品でした。
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