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角川春樹事務所 2006-10 |
テレビ局のプロデューサーの落下死体が発見される。
現場に乗り込んだ東京湾臨海署の安積警部補たちは他殺とみて捜査を開始するが、容疑者とおぼしき人物には鉄壁のアリバイがあった。
『二重標的(ダブルターゲット)―東京ベイエリア分署』(過去記事はこちら
)に続く安積警部補シリーズ二作目です。
今回は芸能界の裏側にある「欲」によって事件が引き起こされます。
果たして人の持つその「欲」に須田刑事部長は何を見るのでしょうか。
その瞳の奥に映る哀しみは、行き詰りかけた事件を解決に導きます。
そして安積警部補も、被疑者や容疑者にまで感情移入してしまう刑事としては枠からはみ出していながらも、その才能と実力を買っている須田を始め、部下たちの言動や指導の仕方に思い悩みつつ、また、自身の家庭の問題についても思い悩んだりと、公私ともに、共に人間らしい様子を見せながらも刑事としての真っ直ぐな気持ちや誇りを見せてくれます。
また、臨海署に花形とも言われる交通課、交通機動隊が見せる「ショウタイム」など、事件の本筋とは別の場面での見所も楽しめました。
このシリーズ、引き続き追いかけていきたいと思います。
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