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アルサラスの贖罪〈1〉黒猫の家 (ハヤカワ文庫FT)
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幸運の女神に愛された世界一の泥棒だと自ら称するアルサラスだが、このところ運に見放されていた。
そんなアルサラスの前に現れたゲンドという男は<世界の果ての家>で一冊の本を盗み出してきて欲しいという依頼を申し込んでくる。
果たしてアルサラスはその依頼を受け<世界の果ての家>に辿り着くのだが、そこで待っていたのは一匹の雌猫だった。
世界一の泥棒だと自認するアルサラスが度重なる不運にその流れを変えようと怪しげな男から一冊の本を盗んでくるという依頼を受けた事から運命は大きく動き出します。
<世界の果ての家>でアルサラスを待ち受けていた雌猫は、アルサラスにある使命を与えようとします。
<世界の果ての家>でエメラルドとアルサラスが名付けた雌猫と一冊の本について勉強を始めるアルサラス。
そして、その使命を全うする為に仲間集めを始めるというのが今回のストーリー。
相変わらずエエィングス節は満載で、読んでてとにかく楽しいのが登場人物たちが交わすユーモア溢れる会話ですね。
「ベルガリアード物語」や「エレニア記」など、エディングスの他のシリーズと同様、ある使命に向かって仲間を集め、様々な試練を仲間同士の結束を固めながら果たしていくというパターンを踏襲しているので、そういった意味で目新しさはないかも。
けれども発表されたのは本書よりも後ながら、先に邦訳されていた「ドラル国戦史」シリーズが正直いまいちでしたが、今回は視点が主人公のアルサラスに固まっているせいもあって読みやすく、また軽口で腕利きの泥棒という設定も生きていて楽しく読めますね。
本書はもともと一冊であった原著を三分冊して紹介されたシリーズ一冊目。
そしてこのシリーズは2009年6月に亡くなられたエディングスの最後の未訳長編です。
もうこれを最後にエディングス節は楽しめないと思うと寂しい限りですが、最後までエディングス節を楽しみにしていきたいシリーズです。
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