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荒野のホームズ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1814)
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西部の牧場を渡り歩く雇われカウボーイで、二人きりの家族であるアムリングマイヤー兄弟。
文盲だがシャーロック・ホームズに心酔する兄グスタフ(通称オールド・レッド)は、学はあるものの推理する力に欠ける弟オットー(通称ビッグ・レッド)を従え、牧場で起こった殺人事件とその裏にあるものを推理する。
あちこちで評判の良さを目にして読んでみた本作は西部劇と本格推理の融合、それもシャーロック・ホームズのパスティーシュという異色作。
西部劇×シャーロック・ホームズ?
「なんじゃそりゃ」と思って手を出さずにいたのを今頃後悔する事になったぐらい面白かったです。
兄弟が雇われた牧場で牛の暴走に踏みにじられた死体が発見され、更にはもう一つの死体が発見されると兄のオールド・レッドが自殺で片付けられそうなその事件に異を唱えて事件の渦中に飛び込んでいくと、牧場にまつわる秘密が明らかになって・・・というストーリー。
語り部は、学はあるものの基本的に単純で推理する能力などには欠ける弟のビッグ・レッド。
そのビッグ・レッドは、兄のオールド・レッドにある時雑誌に載っていた「赤毛連盟」というシャーロック・ホームズの手掛けた事件を語って聞かせた事から、ホームズに心酔し自らがホームズと同じようになろうと決意したオールド・レッドを助ける、いわばワトスン役を演じます。
ウェスタンとホームズという、一見合わなさそうに見える物語りながら、カウボーイたちの生活も興味深く、またユーモアたっぷりに描かれており、それにビッグ・レッドの軽妙な語り口も相まっていつの間にかこのウェスタン・ミステリの世界に引き込まれていきます。
文盲ながら自らの行う事に信念を持つ寡黙な兄オールド・レッドと、単純ながらも学はある弟ビッグ・レッド、二人の兄弟は喧嘩ばかりしながら、なんだかんだ言いつつも互いを信じる様子はラストシーンに特に表われていて、なんだか胸がいっぱいになりました。
シリーズ二作目も購入済みなので近いうちに早速読みたいと思います。
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