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トワイライトIII 下 (ヴィレッジブックス)
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いよいよベラが人間では無くなる日が近づいてきた。
吸血鬼となってエドワードと永久に過ごす日が。
人間である事の大切さを諭そうとするエドワードの言葉。そして真っ直ぐな想いをぶつけてくる人狼のジェイコブ。
それぞれ形はちがっても、その純真な想いはベラが自覚していなかった想いを目覚めさせる。
そんな中、ベラの周囲に再び危険が迫っていた。
<トワイライト>シリーズ第三期の文庫版。
高校卒業を間近にしたベラ。
それはベラがいよいよ人間ではなくなる日が近づいてきた事を意味します。
人間である事を、ベラの幸せを願うエドワードですが、ベラの想いは変わりません。
しかし人狼となったジェイコブの真っ直ぐな想いや、父親のチャーリーの事などを考えた時にベラの心にも揺れ動くものが芽生えます。
特にジェイコブの、ベラがエドワードを愛しているのを知っていたとしてもぶつけてくる想いというものは、今まで気付かなかった、いえ、気付こうとしなかった事を目覚めさせます。
ベラに再び迫る危険の中、ジェイコブの愛はベラを傷つけ、ベラの愛はジェイコブもエドワードも、そしてベラ自身をも傷つける事に。
最初から選択肢はなかったはず。
けれども、もしも・・・という思いはベラやジェイコブだけでなく、読者にも思い起こさせます。
自分の想いに忠実であろうとする事が自分を含めて周りのもの全てを傷付ける事に繋がったのだから、ベラにはもう迷わずにいて欲しいと切実に願います。
ラストはジェイコブの咆哮も哀しく、そして全てを知りつつも包み込もうとするエドワードの想いが胸に刺さりました。。。

