『幽霊たち』 ポール・オースター | 固ゆで卵で行こう!

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幽霊たち (新潮文庫) 幽霊たち (新潮文庫)
Paul Auster 柴田 元幸

新潮社 1995-03
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私立探偵のブルーはブラックという人物を見張って欲しいとホワイトという人物からの依頼を受ける。

ブラックの住むマンションの真向かいの建物の部屋をあてがわれたブルーは、窓からホワイトの様子をひたすら観察するものの何も事態が変化しない事に業を煮やし、ついに行動に出るのだが・・・。






ポール・オースター初読みなんですが、本書はニューヨーク三部作なるものの二作品目らしいですね。

もっともそれぞれ独立した物語なので、どれから読んでも問題ないようです。


あちこちでポール・オースターの名前は見掛けるので気にはなっていたのですが、今回読んでみた印象はなんというか「難しい」でした。


ブラックを見張るうちに、いつしかブラックと同化したかのような錯覚に陥るブルー。

変わらぬ毎日をひたすらブラックを見張るうちに、自分自身という存在や現実感を見失い始めます。


それにあわせてブルーがブラックにど同化したように、読者もブルーに同化したかのような錯覚に陥るかのように・・・。


果たしてホワイトがブルーにブラックを見張るように以来した理由とは。

そしてブラックという存在はいったい・・・。


現実と存在の曖昧さに翻弄されるかのように物語は幕を閉じるのですが、読者の心はブルーと同じようにこれまでと違った扉を開き、ここではない何処かへ誘われていくのかも知れないです。。。