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秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)
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という訳で下巻!
上巻の終わりでは小鳩くんにとっては結構衝撃的な事が明らかにされたはずなんですが・・・。
やっぱり小鳩くんは小鳩くんですね。
そして小山内さんもやはり小佐内さんでした。
その復讐の方法はなんというか鬼畜なやり方で、相手が可哀そうなぐらいです。
連続放火を追った一年間で男をあげるはずの瓜野くんにとって、その結末はあまりにも苦い、苦すぎます。
君はまだ若い。負けるな瓜野くん!(笑)
それにしても今回のタイトルに用いられた栗きんとん。
なぜマロングラッセではなく栗きんとんだったのかが最後に明らかにされるんですが、いやはやこれはうまいですね。
確かにマロングラッセではなくて栗きんとんでなければならない。
それは、かつて離れ離れになった小鳩くんと小佐内さんが、再び奇妙な同盟関係を結ぶ事になったとしても、その関係はかつての二人とは微妙に違っている事を表しているからなんですよね。
小佐内さんの方は無自覚であるかも知れないですが、小鳩くんの方は意識している様子が見受けられ、完結編になるであろう「冬期限定」で二人の関係がどのようなものになっていくのか明らかにされると思うので、それを待ちたいところです。
