『ヤーンの選択 (グイン・サーガ125)』 栗本薫 | 固ゆで卵で行こう!

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ヤーンの選択―グイン・サーガ〈125〉 (ハヤカワ文庫JA) ヤーンの選択―グイン・サーガ〈125〉 (ハヤカワ文庫JA)
栗本 薫

早川書房 2009-02
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グイン・サーガ125巻。


物語の展開としては前巻に引き続き観光案内といった様子が強いですね。

しかし舞台が草原に変わっただけで面白さが倍増するのは、やはり黒太子スカールの存在の大きさが伺えます。

何よりスカールが抱える自分自身という存在そのものに対する苦悩が明かされ、また、「北の豹、南の鷹」というかつて出てきたフレーズの意味がクローズアップされる事によって、次にグインとスカールが出会った時に何が起きるのかという期待感にワクワクさせられます。

また、ミロク教の街であるヤガに関しても何やらきな臭いものが匂ってきて、ヨナとスカールがヤガでいったい何を目撃するのかも気になります。



一方、イシュトヴァーンの取る子供っぽい行動に煮え湯を飲まされ続けるカメロンの様子も描かれるているのですが、その様子はなんとも痛ましいですね。

どんなに手を焼かされてもイシュトそのものの魅力の前にカメロンは、かつてヴァラキアを捨ててきたような想いを再び燃え上がらせようとするのですが・・・。

うーん、なんとも間の悪い出来事が。

イシュトとカメロンの国盗り物語、なんとも楽しそうで見たかったところなので、はやくカメロン、その言葉を言ってしまえと思いつつ読んでいたのですが、ヤーンの振るサイコロの目は二人の間に決定的な溝を作ってしまったかのようで、なんとも哀しいものです。



それにしてもこれからの展開を読者に非常に期待させるような巻でしたね、今回は。

グインのいるサイロンでも問題が勃発しているようで、いよいよ外伝の『七人の魔道師』に近づいてきました!


スカールが語る「生きている」という言葉は、栗本さんの姿と重ね合わせ、非常に重みのある言葉に感じられましたが、これまで長い間付き合ってきた古いファンだけでなく、いよいよアニメも始まりますし、新装版グインも発売となるので、新しく開拓されるであろう読者やファンの為にも、お体に気を付けてグインの世界を語り続けて欲しいですね~。