『怪人二十面相・伝〈PART2〉』 北村想 | 固ゆで卵で行こう!

固ゆで卵で行こう!

ハードボイルド・冒険小説をメインにした読書の日々。


時に映画やRockな日々。またDragonsを応援する日々。そして珈琲とスイーツな日々。

怪人二十面相・伝〈PART2〉 (小学館文庫) 怪人二十面相・伝〈PART2〉 (小学館文庫)
北村 想

小学館 2008-10-07
売り上げランキング : 10769

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


行方不明になった丈吉を探す為にも二代目二十面相となる事を決意した平吉は、なんと敵であるはずの明智小五郎から丈吉がもっていた怪盗になる為に記したというノートを譲り受け修行を始めます。


一方二十面相への復讐心に燃える小林少年は、こちらも明智小五郎の名を引き継ぎます。


どちらも二代目となった怪盗と名探偵ですが、新しい二十面相として動き出さんとする平吉は、怪盗になる為に師匠である丈吉以上の苦労をするようです。


しかし、二十面相たらんとする平吉にとっては、怪盗になる為の修行や行方知らずだった丈吉や母親の件についても、なんとも都合が良すぎる展開なのは少々興ざめな部分も。


もっともこれは著者自身が作中で認める文章を差し入れているので、そういうもんだと思って読んでおきましょう(笑)。

しかし・・・やはり作中でそれを作者自身が認めるってのはある意味反則のような気もするけどね(笑)。



そして打算的ではあったけれども、どこか飄々とした雰囲気ももっていた初代と違い、二代目明智小五郎となった小林少年は、なんとも悪意に満ちた邪悪な探偵として描かれている点が興味深いところ。


子供の頃、正義の味方と信じて夢中になった探偵の正体が人間として恐ろしく、逆に恐ろしく感じていた二十面相が実に人間臭く描かれているのが面白かったですね。