『メアリー-ケイト』 ドゥエイン・スウィアジンスキー | 固ゆで卵で行こう!

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メアリー-ケイト (ハヤカワ・ミステリ文庫 ス 17-1) メアリー-ケイト (ハヤカワ・ミステリ文庫 ス 17-1)
著:ドゥエイン・スウィアジンスキー 訳:公手 成幸

早川書房 2008-11
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空港のバーで隣に座った美女から毒を盛られ10時間後に死ぬと言われたジャック。

最初は信じずその場を去るが、彼女が言った通りに吐き気がし始めて信じる事に。

再び彼女に会ったジャックは彼女から不可解な要求を言い渡される。





離婚問題の為にフィラデルフィアへ妻と弁護士に会う為にやってきたジャーナリストのジャック。

そのジャックに毒を盛ったという謎の美女。

そして国土安全保障省の秘密下部組織CI-6の一員であるコワルスキー。


この3人を軸にして語られるクライムのようなノワールのような雰囲気も持つサスペンス。

そこに時折声に出して笑ってしまうような、ちょっとシニカルめいたユーモアがスパイスとして効いていて、ちょっとしたコメディのようでもあります。


いったい何故、謎の美女はジャックに毒を盛って自分の言う通りにさせようとするのか。

そしてその不可解な要求、トイレだろうが構わず片時も彼女の側を離れるなというような事を言うのか。


少々突拍子もないような設定ながら、登場人物たちには坂を転がり落ちるように次々と予想もつかないような展開が待ち受けていて、降りかかる災難を自分自身の命の為に、任務の為に、そして個人的な事の為に乗り越えようとする様は、特にジャックの恐怖心に読むものも煽られるかのようにスリル感を与えてくれて一気に読ませる力がありました。


ただ、CI-6のスパイ、コワルスキーの人物造詣がピンとこないというか、どこか中途半端な感じがする点と、謎の美女の内面がもっと描かれていれば、物語としてもうちょっと深みが出て良かったかなとも思いましたね。