『汚れた7人』 リチャード・スターク | 固ゆで卵で行こう!

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汚れた7人 (角川文庫 ス 17-1) 汚れた7人 (角川文庫 ス 17-1)
著:リチャード・スターク  訳:小菅 正夫

角川グループパブリッシング 2008-09-25
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“悪党パーカー”シリーズ7作目が何故か突然の復刊。


自分が読んでるパーカーものって1作目の『悪党パーカー/人狩り』以外は最近ハヤカワから出てる『悪党パーカー/エンジェル』以降のものだけ。


それだけにこうやって昔の作品が復刊されると非常に嬉しい。


これをきっかけに他の作品もじゃんじゃん復刊して欲しいぞ。



と、本書の感想はというと、楽しめなかった訳ではないけれど正直いまいち・・・だったかな。


パーカーものは著者がドナルド・E・ウエストレイク名義で出している“ドートマンダー”シリーズというクライムコメディの真逆をいくクライムノヴェルだけれども、その表裏一体ぶりが伺えるのがヘタするとギャグ路線まっしぐらな内容。


本書もパーカーが仲間と共に奪った金が何者かに奪われて、それを取り戻すというストーリーなんだけれども、パーカーの非情ぶりよりも、偶然から転がる悪党たちの人生はなんともギャグめいてみえる点が印象に残ってしまって、パーカーという男を存分に活かした物語では無かったかも。


ま、だからといって、こう死人が続々でたんじゃドートマンダーものとしてもどうかといった内容かも知れないですが・・・(笑)。