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ゴーン・ベイビー・ゴーン
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デニス・レヘイン原作の『愛しき者はすべて去りゆく』の映画版「ゴーン・ベイビー・ゴーン」を観ました。
監督はこれが初監督作品のベン・アフレックで、主演は弟のケイシー・アフレック。
誘拐された少女を探して欲しいと依頼された探偵のパトリックとアンジー。
その誘拐の裏にコカイン取り引きに関した大金が絡んでおり、そしてその金と少女の受け渡しがされる事になるのだけれど・・・といったストーリー。
もともとシリーズの4作目という事もあり、原作のボリュームをそのままに映像化するのは無理。
てなわけでスマートに、それでいて分かりやすく脚本が練られていました。
基本的に原作のテーマをそのまま引き継いでいるんですが、原作ファンとしてはやはり気になるキャスティングに違和感バリバリ。
パトリックはこんなに軟弱そうに見える男なのか?
アンジーはもっとゴージャスな感じじゃないのか?
ま、単発ものとして考えれば原作のイメージ通りじゃなくてもいいのだろうけど、原作を知らない一緒に観た(半ば強制的にみせた(笑))妻も、線の細そうなパトリックが銃を平気で出したりタフなセリフを吐くのが違和感があったというので、やはりもうちょっとタフそうなキャスティングであって欲しかったところかも。
そしてパトリックとアンジーを助ける歩く人間兵器ブッバは・・・うーん(-"-;A
ま、キャスティングの話は置いとくとして、パトリックやアンジーが原作ではシリーズを通して描かれていた、暴力による被害を受けていた事や、二人が愛し合うようになった過程などの背景が映画では描かれていないので、冒頭で人間を形作るのは環境だと語ってラストヘの伏線にしているのが特徴。
暴力に満ちた世界の中で子供達がどのような大人になっていくのか、親の愛情を含めて環境というのは大きなファクターになっている。
それを分かっていた上で最後にパトリックがと取る選択。
そしてアンジーが取る選択。
果たしてどちらが正しいのか。
決して完全なる正解というのは無いのだろうけど、ラストのやるせないシーンでパトリックがどう考えているのか。
そして我々はどう感じるのかを考えさせるラストシーンは良かったですね。
さて、サスペンスとしては犯人の動機付けが映画の中では弱かったですね。
原作にあったような強い動機付けがあればより観客に訴えるものがあったのでは。
まぁ、とにかく原作のファンとしての視点でしか見れないので、公平感に欠く感想にしかならないので、原作を読んでない人の感想ってのが知りたいですね~。
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