- 著者:リチャード・ホーク 訳:菊地 よしみ
- 『デビルを探せ』 (ハヤカワ文庫)
ニューヨーク、感謝祭のパレードの場で私立探偵のフリッツ・マローンは偶然銃をパレードに向かって発砲しようとする不審な人物を発見する。
フリッツは発砲を阻止しようとするが間に合わずパレードの場は大混乱に。
銃撃犯を追いかけたフリッツの働きで犯人は警察の手によって逮捕。
しかし一緒に逮捕されてしまったフリッツは何故か頭に袋を被せられてパトカーでいずかこへ連れて行かれてしまう・・・。
うーん、またも帯のコピーに踊らされて買ってしまった(笑)。
はたしてコピーにあるように「ハードボイルドの次代を担う新たな才能」なのか。
正直そこまでではなかったかなというのが印象。
決してつまらない訳ではないないけれど、タフで軽口ばかり叩く中年の探偵というのはありがちな設定。
そこにプラスアルファはあるものの、本作ではそれについてはあまり突っ込んでいない。
その点は今後続けられるシリーズの中でおいおい語られるのかな。
とにかくどんな場面でもジョークを絶やさない主人公。
やっぱりどうもその辺りが自分の好みではなかったところがマイナスな印象。
この辺は個人的好みなので著者には悪いですが。
あとはもう少し締まった文章であって欲しかったところ。
ジョークの連続が散漫とした感じを全体的に与えてるだけでなく、ニューヨークガイドブックのように街の描写が多い部分もそれの原因の一つかも。
それでも最後は意表を突かれてしまった。
着地点は素晴らしかったので、無駄な部分を省いて緊張感を全体的に醸し出してくれれば傑作とは言えなくても秀作として他人にも勧められる作品になったかも。
(ま、先にも述べたように個人的嗜好が今回の感想にはかなり反映されてるのでアテにされても困るところですが(汗))。