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鴨川ホルモー
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京都、葵祭りの牛車を引くエキストラに参加した安部は、アルバイト報酬を貰った帰りに大学のサークルの新歓コンパのビラを受け取る。
なにをするのかよく分からない「京大青龍会」というサークルの新歓コンパに参加した安部は、そこで理想の鼻を持つ早良京子と出会う。
彼女(の鼻)に一目惚れした安部はサークルに入会するのだが、それはなんとも奇妙で恐ろしい「ホルモー」という対戦型競技に参加しなければらならなくなる。
前から読んでみようと思っていた『鴨川ホルモー』を読了しました。
まずタイトルにもついてる「ホルモー」とはなんぞや?!
そう、「ホルモー」が何なのかという事で強烈に読者の興味を惹き付ける魔力がそこにある(笑)。
その「ホルモー」については対戦型の競技とだけ書くに留めるだけにしたい。
なんといっても本書の核は「ホルモー」にあるのだから(笑)。
特に「ホルモー」とは何なのかが次第に判明していき、実際に「ホルモー」が競われるあたりは緊迫感もあり、グイグイと読ませる。
また、その「ホルモー」以外の部分も面白かった。
鼻フェチであり、さだまさしの歌をこよなく愛する主人公の安部を取り巻く登場人物、特に安部と行動を共にする帰国子女である高村が実に可笑しい。
長い海外生活で自分のアイデンティティに悩み、自身のルーツである日本人であるという事に拘る高村のズレた言動と安部との会話には思わず笑ってしまう。
京都を舞台にしたちょっと不思議な物語という事で、森見登美彦を思い浮かべるけれど、森見さんほどクセは無いのでその分読みやすいかも。
ただ、この読みやすいってのは人によっては薄っぺらいと捉える方も多いのでは。
それはサークル内の恋愛模様など、予想通りの展開を見せるあたりや、主人公も含めて(特に大木凡人似の凡ちゃん)登場人物が描ききれてない部分によるかも。
それでも場面場面は面白いし、ラストまでの持って行き方もうまいので、あっという間に読ませます。
著者にとってこれがデビュー作という事なので、今後の作品にも期待できますね。
それにしても、吉田代替りの儀で行われる舞の・・・なんともバカらしくて可笑しい事!
思わず読みながら吹き出してしまった(笑)。
