「007/ カジノ・ロワイヤル」 映画と原作 | 固ゆで卵で行こう!

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サントラ
「007/カジノ・ロワイヤル」オリジナル・サウンドトラック

新ジェームズ・ボンド、ダニエル・クレイグ主演「007/ カジノ・ロワイヤル」観てきました。


ジェームズ・ボンドが「00(ダブルオー)」の称号を貰うまでのお話・・・なんて宣伝されてましたが、それはオープニングに至るまでだけで、オープニング以降は「007」になってからのお話だったので、「007」になるまでの話を期待してた自分はちょっと、いや結構ガッカリ(笑)。


しかし、最初のアクション・シーンから一気に引き込まれました。

高所恐怖症の人は観てるだけ胃が縮むような思いをする事間違いなし(笑)。

関係ない人まで巻き込んでしまう辺りは、ダブルオーの称号を貰って間もない007の若気の至りと言うか、気負いが感じられますね(笑)。


タイトル通り、見せ場はカジノのシーン。

ジェームズ・ボンドとル・シッフルの行き詰る心理戦は見応え有り。


また、今までのシリーズにあったような小道具・・・秘密兵器が出てこないのも特徴で、これは好感が持てる。

それにボンドが女性を相手にする時の自分の信念を語る場面は、仕事に対する信念を物語っていて印象的。

そしてそれがヴェスパーへの愛に気付いた時に、自分の信念とどう向き合うか決断を迫られる事に繋がっているのが効果的に描かれていたんじゃないでしょうか。


何よりダニエル・クレイグが思ってた以上に良かった。

見た目は若くないけど、007になって間もなく、まだスマートさに欠け、それゆえに酷薄な印象を与えるジェームズ・ボンド役には最適だったのではと、個人的には満足。

でも、今後はどうなのか厳しいところかも知れないけど(汗)。




さて、今回映画を観てからイアン・フレミングの原作の方も久々に読み返してみた。


映画の方は9・11以降の出来事として描かれおり、冷戦時代に描かれた原作をうまく現代版にアレンジしてあるなという印象を受けた。


原作の方もこの「カジノ・ロワイヤル」がジェームズ・ボンドが初めて登場するという記念碑的作品で、こちらも「007」になってそれほど時が経ってない時の物語(原作の中で過去に2人殺した事があるとボンドが語っている事から推測される)。


カジノのシーン、そして拷問シーン、それに全てが終わった後のヴェスパーと二人のシーンなど、原作のエッセンスをうまく映像化されていたなと、こうやって読み返してみても感心。

拷問シーンも使う道具は少し違うものの同じやり方だったのも、原作へのオマージュが感じられて嬉しいところ。


元々原作の方では映画に出てくるような(大袈裟な)秘密兵器は殆ど出てこないし、映画で描かれる程の超人でもない。

その辺がこのシリーズ第一作には如実に現れていて、それが映画にも反映されて人間らしいジェームズ・ボンドが見れたのはやはり嬉しかったかも。


ラストは映画と原作では違ったテイストを与えてくれる。

どちらが好きかは好みが分かれるところだけど、映画のラストは最後にあのセリフ、そしてお馴染の曲が流れる事もあって格好よかったですねぇ。



著者:イアン・フレミング 訳:井上 一夫
007/カジノ・ロワイヤル 【新版】

007 カジノ・ロワイヤル@映画生活