著者:ロバート・ブロック
『アーカム計画』(創元推理文庫)
蒐集家のアルバート・キースが入手した絵には怪奇作家H・P・ラブクラフトの短編小説に出てくる画家の名の署名があった。
ラブクラフトが描く、フィクションであるはずの“クトゥルー神話”は実際の事であるのか?
調査を始めたキースとラブクラフト愛好家の友人の前に現れる怪奇現象とクトゥルーの影・・・。
“クトゥルー神話”を創り上げたH・P・ラブクラフトの小説が、実は現実のものだという前提で描かれるホラー小説。
クトゥルー神話に馴染みのない読者には正直すんなり頭に入るような作品ではないかも。
しかしラブクラフトの小説をある程度読んでいる読者には楽しい一冊だ。
クトゥルー神話を忠実になぞるように三部に渡って語られる物語だが、ラブクラフトの読んでてじんわりと汗をかくような怖さはそんなには感じない。
しかし、クトゥルーを題材に実にエンターテイメントに作り上げたホラー小説で、ある意味クトゥルー初心者向けであるかも。
いくつかラブクラフトの作品に触れた後なら、この作品の中に出てくる描写に思わずニヤリとさせらるだろう。
