著者:ギャビン・ライアル
『ちがった空』(ハヤカワ文庫)
空軍のエースだったジャックは、現在は時代遅れの輸送機「ダコタ」の操縦士。
そんな彼が久しぶりにかつてのライバルであるケンと再会する。
ジャックとは対照的に羽振りのいいケンは、ナバール殿下のお抱えパイロットをしていた。
だが、ケンは不振な状況で海の彼方に消えてしまう。
ジャックはケンの後任として、ナバール殿下の宝探しを手伝う事になる。
ギャビン・ライアルといえば、まず『深夜プラス1』が代表作に挙げられるだろう。
しかし自分はライアルの処女作である、この航空冒険小説の方が好きである。
エーゲ海に浮かぶ島々と北アフリカを舞台に、元インド土侯の宝石を追う、「これぞ冒険小説!」と言えるような物語。
「空の間違った側を飛んできた」
そう語るジャック。
そんな、自分の思うような生き方で過ごせてこれなかった彼に訪れるチャンス。
誰の為でもなく、自分自身の誇りと生き方をかけて空を飛ぶジャックは、今までと「ちがった空」を見いだせるのだろうか。
読了後、
「面白かった~」
「ふ~」
と、思わず息を吐きたくなる。
そんな冒険小説の王道をいくような物語を読みたかったら、是非とも手に取って欲しい一冊である。
