- 著者:デイヴィッド・ローゼンフェルト
- 『 悪徳警官はくたばらない』 (文春文庫)
弁護士のアンディは、父親や義父の関連した事件の裁判で「燃え尽き症候群」のようになり、誰の依頼も受けずにいた。
その彼の元に殺人を犯したと告白する男が。
アンディは依頼を断るが、その後その男がアンディに語ったように死体が発見される。
だが警察が捕まえた犯人は別の男だった。
真犯人を知っているアンディは、逮捕された男の無実を晴らすべく自ら弁護をかって出るが・・・。
弁護士“アンディ・カーペンター”シリーズの2作目。
1作目であり、著者のデビュー作である『弁護士は奇策で勝負する』も面白かったが、今回はそれ以上に面白かった。
真犯人しか知りえない情報を持った男の依頼を断り、警察に誤って逮捕された男を救おうと自ら弁護をかって出るが、弁護士としての守秘義務により、真犯人の存在を明らかにせずに弁護しなければいけないといった辺りからして興味深く読めるのだが、殺された男というのが、いわゆる悪徳警官てやつで、アンディの仕事のパートナーでもあり恋人でもあるローリーが、警察を辞めざるえなくなった因縁の刑事である事が判明したあたりから、話の展開が変っていくあたりも見事。
ぐいぐい作品にのめり込み、一気読み確実です。
なんといってもテンポの良さが一級品。
正直前作では、毎ページごとにアンディが言うジョークには少々辟易させられたが、2作目ともなると自分も慣れてしまったのか、前ほど気にならずに読めたのもテンポ良く読めた一因か。
そしてアンディの愛犬、ゴールデンレトリバーの“タラ”の存在が大きい。
軽妙な語り口と、タラの愛らしい存在が、第一級謀殺容疑で逮捕された無実の人間を救うべく奔走するも、捜査がはかどらず、ともすれば暗くなりがちなアンディ達の救いになっている。
法廷ミステリや、犬好きにはお勧めのシリーズです。
そうそう、忘れてならないのが、本編ではなく巻末の解説。
ちょっと切なくなるが、素敵な解説が載っているので、こちらも必読です。