『天空の秘宝』 W・C・ディーツ | 固ゆで卵で行こう!

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ハードボイルド・冒険小説をメインにした読書の日々。


時に映画やRockな日々。またDragonsを応援する日々。そして珈琲とスイーツな日々。

著者: ウィリアム・C・ディーツ
『天空の秘宝』

元地球帝国航宙大尉のサム・マッケイド。現在は帝国から指名手配された凶悪犯を追う賞金稼ぎ<バウンティ・ハンター>。

そのサムの元に帝国から、行方不明となった軍人探しの依頼が舞い込む。

その軍人は、かつてサムが軍をおわれる原因となった上官であった。

しぶしぶながら依頼を引き受けたサムは、地球帝国の存亡をかけた事件に巻き込まれる。





「宇宙を駆ける賞金稼ぎ・・・なんだか「コブラ」みたいで格好いい!」


「表紙も格好いいぞ!」


なんて思い、久々にSFを読んでみた。

友情・ロマンス・裏切り・アクションがてんこ盛りの一作だったのだが・・・。


一言で言うと



  古臭い



ってとこ。


なんか、一昔も二昔も前のSFを思い起こさせるような作品だった。

これでは折角の魅力的な設定も台無しである。

主人公の一人称で語られるため、読みやすいのはいいんだが、もうちょっとなんとかならなかったもんか。

主人公自身も、凄腕の賞金稼ぎって感じは全然見せてくれないし、話はご都合主義もいいとこ。

罠に陥っても、都合良く展開していくストーリーには正直興ざめする部分も。


著者はこれがデビュー作らしく、この作品も“ギャラクティック・バウンティ”シリーズというシリーズものらしいのだが、これでは続きが翻訳されても読もうという気になれるか微妙なところである。