2023年4月
休み周期を経て
3度目の移植がやってきた。
最後の凍結胚。
採卵後に3つ凍結できたときは
第二子までいけるかも?なんて
楽観的すぎた自分に泣けてくる。
なんとかここで決めたい意気込みは
過去一で強かった。
自然周期での移植のため
排卵日の特定が重要だった。
何度もクリニックに通いながら
内膜の厚さやホルモン値を見ていった。
排卵日を特定するため
次の日曜日に予約を入れていた。
しかし金曜に
排卵直前の合図である
大量のおりものが出てきた。
土曜には自分で排卵検査薬をしても
陽性になった。
もう排卵しちゃう?!と焦って
急いで診察の予約を入れた。
クリニックへ行くと
「昨日排卵してますね。
明日にはホルモン値が変わってきて
排卵日の特定がしにくかった。
今日来てくれて助かりました」
嫌な思い出がある先生だが
褒められて悪い気はしなかった。
クリニックの医師は専門家だが
私の身体をリアルタイムで
正確に把握することはできない。
通院日の指示を盲信するのではなく
体調の変化をちゃんと理解して
主体的に行動するのが大事だと思った。
いよいよ移植日を迎え
午後の早い時間に受付して
半個室へ案内される。
処置前の独特な緊張時間は
インスタを見たり
スマホゲームをする気にはなれない。
いつも猫や家族の写真を見て
笑顔をもらうようにしている。
処置室に一番近い個室にいたので、
私より先に呼ばれていった人たちが
看護師さんと生年月日の
確認をする声がわずかに聞こえてくる。
昭和の人もいるよね
えっ平成のそんな若い人も…
本当に色んな世代の人が
頑張っているんだなぁと
思わされた。
ようやく私の番号が呼ばれて
処置室に入り
移植位置を見るための
腹部エコーを押し当てられる圧に耐え
なんとか終わった。
個室で少し休んでいると
隣の個室から泣き声が聞こえてきた。
看護師さんや先生がやってきて
「不安ですよね。落ち着くまで
移植の順番少し後にしましょうか?」
と声をかけていた。
カーテン越しに嗚咽して泣いている
顔も見えない
名前も知らない女性に対して
私も、何か力になれたらと思った。
「大丈夫。大丈夫」と
ハグしに行こうかと本気で思った。
でも色々考えてやめておいた。
(正解)
あらゆる処置前の不安や緊張は
同じ経験者じゃないと分かち合えない。
家族に応援されて送り出されても
結局は1人で処置台にあがる。
隣の女性の幸運を心から祈り
クリニックを後にした。
最後の凍結胚の移植。
判定日までドキドキしながら過ごした。
