第一章 ヴァピルハマ
海の歴史の都 ヴァピルハマ。この国には、五つの秘宝がある。
その秘宝の一つ一つに海の神の力が宿っている。その秘宝には 悲しい過去と秘密が・・・・・・・・・
「お前、見ない顔だな。」
「あぁ、今日 初めて この国を訪れる。」
さっぱりとした黒髪の少年は、長々しく続く 入国許可の手続きに苛立っていた。
「この国は、魔術師の一切の入国を禁止しているんだ。昔、魔術師の大きな反乱があって、
それ以来 この国の王は 魔術師嫌いで・・・・・・・・」
「でっ、入国手続きは いつ終わりそうだ?」
また、話が長続きしそうだったので 話をきった。
「おっと、いらない話をしていたね。ごめん、ごめん。う~~ん、悪いが君は 入国できそうに無いね。
君の着ている長いローブ、魔術師に無いにしても 何か武器を持ってそうだし、
もし、入りたいなら 事前に僕に言ってもらわないと。この国は、武器の持ち込みも禁止だから。」
この三十代前半の門兵士 結構、目が利いている。俺があえて 長いローブを着ているのは
腰にさしてある 銃と杖を隠すためだ。予想以上に手ごわい奴にあたってしまった。
仕方ない、嫌だったが 強行手段を行うか。懐から 長さ30cmほどの杖を出した。
「 スリウィドロス・オバイオリン (睡魔と忘却の呪文) 」
兵士は、呪文をかけられたとたん 足が崩れるようにして 横たわった。
さてと、この兵士も あと 二時間もすれば 目が覚めて、俺のことも忘れているだろう。
ただ、俺の入国手続きの書類だけは隠滅しないと、目の前に ラオスという人物の書類が置いてある。
俺に関する書類だ。結局、あの長かった入国手続きは・・・・と思うが あの兵士は 勘が鋭かった。
大抵は、あそこまで考察しないし、出来たとしても発言は控えるのだが・・・・・・・・
まぁ、仕方ないな。 今日は運が悪い。
ラオスは、自分に関する書類を燃やして 岩で作られた門をくぐった。
普通は、門をくぐったら すぐ街なんだが ここは違うな。 2kmくらい歩かないといけないか。
街につくころになると 暗くなっているか。 早く行ったほうがいいな。
門から街への道は、一本道で 周りにはうっすらと草が生えていたくらいで 他には 何も無かった。
潮の匂いが漂ってきた、あと、ちょいか。 ただ、さっきから 街のほうで魔力が感じる。
この街には、魔術師は いないってはずだったが しかも、 その魔力が集まっている。
一体、なんなんだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
その頃、ヴァピルハマの街では 緊急警報が発令されていた。
「今日、夕方頃 わが国の門兵士が 何者かによって 殺された。
そして、この街に向かっているようだ。くれぐれもそのような人物に会ったら 取り押さえるように。・・」
「取り押さえるじゃなくて、避難を最前線にしなさいよ。この国は腐っているわ。」
青髪で青い瞳をしている少女は その放送を聴きながら 一人 呟いた。
街に近づくにつれ 魔力が固まっているな。もしかして、ばれたのか?
顔を見られると街での行動がやばいな、フードを被るか。場合によっちゃ、強行突破だ。
十分くらいたって、ラオスの予想通り 魔術師と兵士が 二十人ほど 入り口で待機していた。
向こうの態勢を見ている限り 強行突破しかないみたいだな。はぁ~~~。
ラオスは、懐に手を入れ、駆け足で 入り口に向かった。