BOOKデータベースより
「利発だが酷い痘痕の姉ふゆ。
逆上せ癖で縹緻よしの妹りよ。
幼くして父を亡くし、ふゆは手習師匠の手伝いに、りよは船宿の下女奉公に出された。
師匠の養子で禍々しいほどに歪んだ性癖をもつ宗三郎から手籠めにされたふゆは懐妊するが、
現人神と崇められる女医者と出逢い、彼女の人生は大きく変わっていく。
自我に目覚めた主人公が、女の生と向き合う、時代小説の新しい扉!」
直木賞候補作で、朝倉かすみさんの時代小説!ということで、読んでみました。
文章のリズムも良く、前半は特にぐんぐん読みました。
特に女性の生き方の制約が分かりやすかった江戸時代を舞台として、
天然痘のため、痘痕が酷くて生き方を狭められていたふゆを主人公に様々なタイプの女性たちが出てきます。
少子高齢化の現代にも通じる形で、出産にまつわる考え方も
産まされてはならぬ
産めないことがあってはならぬ
という言葉に込められています。
ただ、私の理解力不足のせいか、
前半と後半のストーリー展開の繋ぎ目とか、ふゆの母のキャラクターの変化とかが今一つしっくりこない。
特に、タイトルの「けんぐゎい」=「圏外」という言葉に、違和感を覚えます。
その事象を表すには、その言葉しかなかったとしても、スマホや携帯電話の関係で使われ過ぎているので。
宮部みゆきさんだったら、造語にしてでも、違和感なく受け入れやすい言葉を使われたのではないかな。