BOOKデータベースより

「長く辛い不妊治療の末、特別養子縁組という手段を選んだ栗原清和・佐都子夫婦は

民間団体の仲介で男子を授かる。

朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、

家族は平仮な日々を過ごしていた。

そんなある日、夫妻のもとに電話が。

それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった―。」

 

たしかに,読みやすく,続きが気になって,

ページを捲る手が止まらない感じではあったのですが。

リアルで,様々な葛藤が,丁寧に描かれている部分と

もっと当事者には葛藤があったのではないか,と私は推測するのに

あっさりと書かれている部分があり,

アンバランスな感じがして。

それは前半の部分にも(私自身不妊治療の経験があるからかも)

後半の産み親の部分にも(転落部分より,もう少し学校に戻ったときの違和感とかを読みたかった)

しかも,ラストが,そこではないような。。。

 

良きにつけ,悪しきにつけ,読者に考えさせるという意味では,良い作品だったかも。

辻村作品には,ちょっと苦手意識があったところ,

「鍵のない夢を~」で払拭された気がしていたのですが,ちょっと戻ったかも。

 

 

BOOKデータベースより

「江戸の吉原で黒い狐面の集団による花魁殺しが頻発。

北町奉行所の貧乏同士、

今村圭吾は花魁たちを抱える女衒に目をつけ、

金で殺しを解決してやるともちかけた。

一方、大工の幸助は思いを寄せていた裏長屋の華、

おようの異変に気づき過去を調べ始める。

「姫川」シリーズの著者初の時代小説。

傑作捕物帳登場。」

 

時代小説になっても,

誉田さんのエンターテイメント力は,健在です。

エロいとか,グロいとかいう部分は,ちゃんとあって。

スピード感を保ちつつ読ませます。

社会派な部分も,ちらりと感じられるし。

「姫川」シリーズとかお好きな方には,オススメかも。

 

 

BOOKデータベースより

「セレブママとしてブログを更新しながら周囲の評価に怯える主婦。

仕事で子育てになかなか参加できず、妻や義理の両親から責められる夫。

出産を経て変貌した妻にさびしさを覚え、若い女に傾いてしまう男。

父の再婚により突然やってきた義母を受け入れきれない女子高生…。

思い通りにならない毎日。

募る不満。

言葉にできない本音。

それでも前を向いて懸命に生きようとする人たちの姿を鮮烈に描いた、

胸につき刺さる6つの物語。」

 

文庫の帯に,

こんなに切ない本があるのか。

泣ける1位!

 

なんて書いてあり,

私自身,ちょっと構えて,読み始めました。

で,最初の「ちらめくポーチュラカ」「サボテンの咆哮」

まぁ、悪くないけど,泣けるほどではないかな~

障害のある妹との切ない思い出と現在の子育ての不安が交錯する「ゲンノショウコ」でグッと来ましたが,

次の「砂のないテラリュウム」で,幼いオットだな~なんて,ちょっとなめてました。

通勤バスの中で読んでも大丈夫かな~と読み始めた「かそけきサンカヨウ」で

涙が不意にこぼれて,顔を上げられなくなり。

朝から,アイシャドウのラメ塗れになってしまいました。

読む人によって,突き刺さる短編が違うのかも。

 

 

 

BOOKデータベースより

「田園に続く一本道が分かれるY字路で、1人の少女が消息を絶った。

犯人は不明のまま10年の時が過ぎ、

少女の祖父の五郎や直前まで一緒にいた紡は罪悪感を抱えたままだった。

だが、当初から疑われていた無職の男・豪士の存在が関係者たちを徐々に狂わせていく…。(「青田Y字路」)

痴情、ギャンブル、過疎の閉鎖空間、豪奢な生活…幸せな生活を願う人々が陥穽にはまった瞬間の叫びとは?

人間の真実を炙り出す小説集。」

 

「人間の真実を炙り出す」という言葉が,誇張とは思えないくらい,

吉田修一さんの凄さを実感した短編集でした。

どの短編も,クオリティが高い。

実際に起こった事件をモチーフにして,想像力の翼を広げて書かれています。

語り手は,事件の犯人自身だったり,被害者だったり,

中学校の時だけの同級生だったり。

犯罪に至るまでの(時には犯罪後の)事件を取り巻く環境や,それぞれの感情が

匂いや手触りさえ,読者が感じられるほどに濃密に描かれていて。

 

 

 

 

 

BOOKデータベースより

「移植手術、安楽死、動物愛護…「生命」の現場を舞台にしたミステリー。

意識不明の患者が病室から消えた!?(『優先順位』)。

なぜ父はパーキンソン病を演じているのか(『詐病』)。

母豚の胎内から全ての子豚が消えた謎(『命の天秤』)。

真面目な学術調査団が犯した罪(『不正疑惑』)。

この手術は希望か、それとも絶望か―(『究極の選択』)」

 

下村さんの作品は,ネタバレは,ご法度なので。

本に,ブックカバーをかけて

帯などが見えないようにして読み始めました。

そのため普通の短編集と思っていて,

最初の2編を読んだとき,

理屈の上では分からないでもないけど

なんだかモヤモヤ~と,腑に落ちないというか。

で,途中放棄しておいたのですが。

しばらくして3編目を読むと,おお!

連作短編集でした。

そこからは,夢中で読みました。

ストーリーとか,プロットとか面白いし

医療に関連する社会問題なども絡めてあり

命(人間と人間だけでなく,人間と動物、動物と動物)の重さとか

究極の選択に直面したときの,想いにハッとさせられます。

 

「闇に香る嘘」を読んだときのような感動とまでは。。。

 

 

 

内容紹介より

「7月1日東京・杉並。小学校の校門に男児の切断された頭部が置かれていた。
   2日埼玉・和光。林で、中学生の少女の刺殺死体が発見された。
   3日愛知・名古屋。ス-パーで幼児が行方不明になる。
 これらの事件を追う捜査員の姿を丹念に描き、事件の背景、
犯人の動機を重層的に炙り出す五十嵐ミステリーの新たな金字塔。
 ベストセラー『誘拐』で活躍した星野警部が、新たな相棒とともに難事件に挑む」

 

久しぶりの五十嵐さん

続きが気になって,気になって。

一気に読んでしまいました。

週の途中で読んでしまったので,次の日に差し支えるほど(汗)

早い段階から,犯人は推測できますが。

動機が分からない。

刑事コロンボのように,少しとぼけた感じで,質問をしながら,真相に迫っていきます。

下巻の真ん中くらいまで,三つの事件が,バラバラで,お互い連携もないけど。

いわゆる警察小説のように,組織の論理で潰されそうなキャラクターとか。

女性刑事が出てきたりとか

様々な要素が出てきて。

上下2巻も飽きることなく。

 

 

 

BOOKデータベース

「平和な奥多摩分署管内で全裸美女冷凍殺人事件が発生した。

被害者の左胸には柳の葉のような印。

二週間後に刑事を辞職する真壁修は激しく動揺する。

その印は亡き妻にあった痣と酷似していたのだ!

何かの予兆?真壁を引き止めるかのように、

次々と起きる残虐な事件。

妻を殺した犯人は死んだはずなのに、

なぜ?俺を挑発するのか―。

過去と現在が交差し、戦慄の真相が明らかになる!」

 

特に今年に入って,読んだ本は,結構当りが多くて!

睡眠時間を削ってまで,一気読みしたいタイプが続きました。

積読本は,いろいろあるので,読んでみるけど,

短編集だったり,ほんわか心温まる系だったり,

微妙にやわらかすぎる女言葉を使うキャラクターだったり

いつもなら,結構楽しく読めたはずのものでも,物足りない感じがして。

また,本屋に行ってしまいまして。

以前,読みかけたけど,重すぎて,放り出してしまっていたものの(「代償」です。こちらもいつかそんな気分の時に読もうと思ってはいます汗),

新らしめの伊岡さんの文庫が出てたので再チャレンジ!

これは,そっち系ではなく,ハードボイルドな刑事物で。

時間を忘れて,読みました。

エンターテイメント性抜群です!(猟奇殺人的な部分はあるので,そういうの苦手な方は,ご遠慮された方が良いかもです。)

 

 

BOOKデータベースより

「アミの会(仮)とは、各ジャンルで活躍する女性作家の集まり。

網のように広がる交遊関係、

フランス語で友だちという単語(amie)、

全国各地のメンバーがインターネットで意見交換をしながら、

一冊のアンソロジーを編むというところから名付けられた。

アンソロジー企画第五弾は、十三人の豪華ゲストを迎え、

二十五編の書下ろしショートショートをお届け!」

ぞくりとしたり,

にやりとしたり。

もう一度読むと,違う発見もあったり。

おなじみの作家さんも,ハジメマシテの作家さんもいて。

楽しかった。

 

 

 

BOOKデータベースより

「結成から三十年、鹿間四重奏団がラストコンサートを迎える。

最後の演奏に向けて、さまざまな人の思いが交錯する。

四人のメンバーを始め、舞台を支える裏方、客席の聴衆…、

それぞれの視点で語られる特別な一夜。

終演後のホールに漂う残響と、

外で降りしきる雪の静けさが、

カルテットの終焉をもの語る。

極上の音楽を聴いた後のように、心地よい余韻に浸れる秀作。」

 

妻、セカンドバイオリン、ビオラ、スタッフルーム、チェロ

マネージャー、恋人、ファーストバイオリン

記者、主婦、ステージマネージャー、ラストコンサート

ホール

 

という12の連作短編(それぞれ15~12ページ)です。

はじめましての作家さんで,詩人でもあることから、

ちょっとファンタジー的な感じだったらどうしようとも思ったのですが。

普通にリアルで,分かりやすい。

ユーモアもあって(ぷぷっと噴出す場面も)

女性作家さんなのもあり,家事や介護の一こまとか共感できる。

 

クラシック音楽に詳しくないから、大丈夫かな~とも思ったのですが。

音楽の描写が延々と続くわけでもなく,さらりと素人にもすごく分かりやすい。

 

鹿間カルテットのラストコンサートに向けて,12の短編で一つ一つ主人公が変わっていくスタイルで,「阪急電車」にも通じる感じです。

表紙も素敵。

楽しかったです。他の作品も読んでみようかな。

 

 

 

BOOKデータベースより

「鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也に届いた一通の手紙。

それは稀代の連続殺人鬼・榛村大和からのものだった。

「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。

それを証明してくれないか?」パン屋の元店主にして自分のよき理解者だった大和に頼まれ、

事件を再調査する雅也。

その人生に潜む負の連鎖を知るうち、

雅也はなぜか大和に魅せられていく。

一つ一つの選択が明らかにする残酷な真実とは。」

 

このところ,死刑制度や冤罪をテーマとするミステリを続けて読んでいたので

また,似たような感じだといやだな。。。と思いつつ読み始めると。

違うタイプで。

冒頭から,ぐんぐん引き込まれました。

主人公雅也は,嫌な感じの大学生で。

でも,なぜこうなってしまったのかが

丁寧に具体的に描いてあって,説得力があり。

よく,2時間サスペンスドラマなどで,

なぜ,警察でも,直接関係するわけでもないのに,

真相解明に時間とお金を注ぎ込むの?

という疑問にも,(雅也に関しては)答えつつ,話は展開していきます。

ネタバレするので,書きませんが。

読んだ後でも,考えさせられる作品でした。