BOOKデータベースより
「『ラブレス』『ターミナル』の原点がここに――人の背負う業の哀しみ。
寄せては返す波のような欲望に身を任せ、
どうしようもない淋しさを封じ込めようとする男と女。
安らぎを切望しながら寄るべなくさまよう孤独な魂のありようを、
北海道の風景に託して叙情豊かに謳いあげる。」
「波に咲く」親から継いだ牧場で黙々と牛の世話をする秀一は、嫁来い運動で中国から迎え入れた花海とかよわす、言葉にならない思いとは。
「海へ」
「プリズム」
「フィナーレ」
「風の女」
「絹日和」
「根無草」
どの短編も、数行で、北海道の風景と匂いまで感じられるような、
さすが桜木紫乃さんと思わせれるような圧倒的な描写力でした。
短編ですが、一つ一つずっしりと重みがあって、一つ読んでは、ちょっと間をあけたくなり、
他の本と並行して読んでいました。
女性の職人としての生き方のような部分も読ませてくれて、「フィナーレ」のストリッパー、「風の女」の書道家、「絹日和」の着付け師、「根無草」のジャーナリストなど、堪能しました。