BOOKデータベースより

「愛がまねく、予測不能な結末。

捜査一課に配属されて間もない刑事・静川涼吾の全神経は、

完黙を続ける容疑者を前に、極度に張り詰めていた。

本当にこの男が殺したのだろうか…。

誰の記憶にも残らないような、おとなしそうなこの男が。


──事の発端は同僚殺害容疑だった。

やがて、すでに事故として処理されてきた複数の事案がつながり始めた。

真実が明らかになるほどに、いよいよ深まっていく謎。

容疑者が落ちない理由を知った静川は…。

 人間心理の深淵を描く、震慄のサイコサスペンス!」

 

くわがきあゆさんの作品は、レモンと殺人鬼についで2作目です。

今回も、登場人物(加害者・被害者だけでなく)に

とんでもなく個性的な人が散りばめられています。

いわゆるサイコパスとして、思い浮かべるタイプともまた違う。

そんな人の心象風景を読まされても、通常は、なんだか嘘くさい。。。と思ってしまうでしょうが

くわがきあゆさんの筆力というか、先が気になって、ページを捲る手が止まりません。

ツッコミどころもありますが、これだけ個性的な人物と、理解しがたい行動を描写しつつ

ねじ伏せられるような説得力はあるかも。

帯に書いてある「ラスト3ページ あなたはきっと震える」も納得です。

タイトルも、あーそういう意味かなって感じです。

でも、くわがきあゆさん、どうしてこんな個性的なキャラクターを思いつけるのでしょう。

高校の国語の先生(現役)ということですが、そんな人に会ったことがあるのでしょうか。