BOOKデータベースより

「鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也に届いた一通の手紙。

それは稀代の連続殺人鬼・榛村大和からのものだった。

「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。

それを証明してくれないか?」パン屋の元店主にして自分のよき理解者だった大和に頼まれ、

事件を再調査する雅也。

その人生に潜む負の連鎖を知るうち、

雅也はなぜか大和に魅せられていく。

一つ一つの選択が明らかにする残酷な真実とは。」

 

このところ,死刑制度や冤罪をテーマとするミステリを続けて読んでいたので

また,似たような感じだといやだな。。。と思いつつ読み始めると。

違うタイプで。

冒頭から,ぐんぐん引き込まれました。

主人公雅也は,嫌な感じの大学生で。

でも,なぜこうなってしまったのかが

丁寧に具体的に描いてあって,説得力があり。

よく,2時間サスペンスドラマなどで,

なぜ,警察でも,直接関係するわけでもないのに,

真相解明に時間とお金を注ぎ込むの?

という疑問にも,(雅也に関しては)答えつつ,話は展開していきます。

ネタバレするので,書きませんが。

読んだ後でも,考えさせられる作品でした。