【ネタバレ】だから、私は自分が嫌い【ご注意】 | そうでもなくない?

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7 [ 渡航 ]
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怒涛の文化祭が終わり、物語は修学旅行へ。
葉山勢の戸部と三浦勢の海老名腐菜、じゃなくて姫菜の恋の話。
っつっても一方通行だけどw
奉仕部への依頼は、その恋を成功させてほしいというもの。
えー、いまどきそんなこと頼むやついるのー?

いるんすね。

で、のっけから怒涛のラブコメラッシュオラオラオラオラオラー!
これまで結構重たいテーマと内容が続いていただけにもう感涙ですわ。
笑いすぎて涙も出るっちゅうねんヽ(゜▽、゜)ノ


特に、推しメン結衣ちゃんの奮闘ぶりにハラハラドキドキしっぱなし(*´ω`)
久しぶりに渡氏の神髄に触れた気分でした。


ところが、終盤に差しかかってくるとなんだか雲行きが怪しくなる。
戸部の恋を応援できない、したくないという輩も現れる。
おや?雲行きが怪しくなってきたぞ。


そして最後には、禁断の八幡クラッシュが発動する。
八幡への依頼(奉仕部への、ではない)は解決するものの、いつものようにみんな幸せ彼だけフシアワセなことになってしまう。
ユキノ、ユイ、カナシム……


だけど、それでこそ八幡だし彼の存在価値だし。
葉山なんて、とうとう八幡を頼ってしまったし。あんなに否定的だったのに。
まあ、背に腹は代えられなかったんだろうなぁ…。


なぜ、友人を応援できなかったのか。
どうやら、みんな守りたいものがあるらしい。
みんなが戸部の恋路を邪魔してまで守りたかったもの。
それは居場所。
いまの仲間たち、いまある関係、いまいる環境、立場…。
居心地のいい、それらを守りたかったから。
仲間うちでカップルが誕生してしまったら、あるいは告白してダメだったら、もういままでと同じようにはつきあえない。この関係が、居場所がなくなってしまう。
そう思ったかららしい。


最初、それってちょっと違和感を感じた。なんていうのか、高校時代ってもっとくっついたり離れたり、軽い感じであるんじゃね?って。
でも、思い出してみたら、その時いちばん大切なものってのもあったな。
ごめん。おじさん偏見だった。
むしろ、彼ら彼女らのように、惚れたはれたより大切な仲間とかつながりを持ってるってうらやましい。すばらしい。
これから、いろいろなことがあってくっついたり離れたり、嫌いになったりますます好きになったりするかもしれない。もう、会うことがなくなるかもしれない。

でもこのことは、いま経験していることは彼ら彼女らにとって宝物になる。きっと。
戸部にもいつか幸せが訪れてほしい。

ラストの海老名さんのセリフ。

「私ね、今の自分とか、自分の周りとかも好きなんだよ。こういうの久しぶりだったから、なくすのは惜しいなって。今いる場所が、一緒にいてくれる人たちが好き」

ああ、思いっきり青春してるな。頑張れ。応援してるよ。って思った。


本当はね、読後はもっと重たい話と感じていた。
現代の若年層には、居場所がないんだと。すぐには作れないんだと。だから、それを見つけたら懸命に守っていかなきゃいけないんだと。なんてかわいそうな若者たちって。
でも、そういう話でもなかったな。考えすぎ。ソースは長男。
ちょっとほっとした。


けど、海老名さんの最後の言葉「だから、私は自分が嫌い」ってのは重たい。
若者は若者なりに、いやむしろ大人より純粋に悩みを抱えて生きているんだろうな。
海老名さんにも、はやく幸せが訪れますように。戸部よりも早く訪れますように。
祈ってます。


そしてボーナストラック。後夜祭の話。
やばい。バカすぎる。楽しすぎる。
ここ数巻、エピソードの間にはさまれている小ネタ(メールのやりとりなど)が秀逸だったのだが、このボーナストラックはそれがギュッと圧縮されてエキスを絞り出してぐつぐつ濃縮して約1週間寝かせたものを明治時代から継ぎ足してるんですよー、というくらい味わい深い。ってか楽しい面白い。
八幡とゆかい仲間たちが全員集合しているのもいい。
「なにこれ⁉うまっ!」ってもんじゃをはふはふする結衣。料理鑑賞が趣味の結衣。あいかわらずかわいすぎる♪
ぱんさんと猫をこよなく愛する私生活をばらされて開き直る雪乃んが素敵♪
小町っちゃんの世渡り上手には戦慄を覚えるw
材木座のセリフも比較的多い。陽乃さんにあいさつされてうろたえる姿がかわいいw
でも、いちばんは平塚先生。飲みすぎ。ぶっちゃけすぎw
こんなに生徒と親密でいいのか?教育委員会に目をつけられないのか?
ってかただのおっさんになってないか?www

ちょっと暗い気分だったんだけど、この“うぃー・うぃる・ろっく・ゆー(はぁとで吹き飛びました。
みんなありがとー。


というわけで、俺ガイル7巻もちょーおすすめです。
みんな、読んだら感想聞かせてね。
「あなたに聞かせるかんそうなんてないのだけれど…」なんて言わないでねヽ(;´Д`)ノ


ではではー


そういえば、趣味が人間観察の八幡にピッタリな仕事を見つけたよ。
それは「探偵」。
渡先生に、スピンオフで書いてもらいたいな。
雪乃とのコンビで難事件を解決するやつ。
雪乃は大学院を出てからコンサルタントをしている。マッキンゼー・アンド・カンパニーみたいな企業で。ひょんなことから、ひとりで探偵事務所を開いている八幡と再会し、事件に巻き込まれていく。そんで、見事に二人で事件を解決する、みたいな。
うわー、楽しみ。
渡先生よろしく!