[ケツロッティの目]

世界中の愛犬家の間で人気の高い大型犬「ダルメシアン」は、一般的に陽気で利発な性格の持ち主として知られている。だが、我々人類にも運動の苦手な黒人や陰気な関西人がいるように、どんな生物にも“種族のエラー”とでも言うべき異端児が存在するものだ。今回のレレア「ダメルシアン」こそ、そんな異端の極みとも言える存在で、その特徴としては、その名からも分かるようにとにかく何をやらしてもダメ。伏せやお手など普通の犬なら造作もなくこなすような芸当はもちろん、餌を食べる、決まった場所で排泄するといった日常の行動さえもおぼつかないというのだから驚きである。しかし、ジャパンの歌謡界に伝わるフレーズに「女の子は少し馬鹿な方がいいの」というのがあるように、欧州にはあえてこの「ダメルシアン」のダメダメぶりを好むマニアも多く、闇のオークションでは極めて高値で取引されているという。