サービスを拡大させていくとき、一番の武器はクチコミである。
そのクチコミを広げるためには三つの条件がそろっている必要がある。

・少数の影響力を持つ人(インフルエンサー)
・記憶に残るメッセージ(他人に伝えたくなること)
・背景の力が働いている(環境が整っている)

すなわち、よい環境において、記憶に残るメッセージが
少数の影響力を持つ人に伝わると、
クチコミが広がっていく。

背景と記憶に残るメッセージがそろっても、
影響力の持つ人に伝わらなければ、大きなクチコミが発生しない。
少数の影響力を持つインフルエンサーは、普通の人の何十倍も媒介する。
それはクチコミだけに限ったことではない。
たとえば、エイズの流行、といったものもごく少数の媒介者が
多人数と性交渉を行うことによって一気に広まっていく。
この広まり方は、あるポイント(ティッピングポイント)を超えるとがっと広まっていくのだが、
それについては、こちらの本に詳しく書かれている。
ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか

昨今のWeb上でのクチコミの一つはTwitterである。
Twitter上でのインフルエンサーは、フォロワー数やTweet数などで測ることが出来る。
記憶に残るメッセージとしては、
シンプル、意外性、具体性、信頼性、感情、ストーリーのあるものがよい。
背景、環境としては、Twitterを多くの人が利用しているという環境が出来上がっている。


先日、Twitter上でキャンペーンを行った。

「レアジョブ奨学生キャンペーン」

フォロワー数が1000以上ある学生、先着200名様に
毎日50分プランを半年間無料で提供する、
というもの。


メッセージを分析すると、

シンプル = フォロワー数1000以上かつ学生が先着200名無料で使える(複雑な手続きは必要なし!)
意外性 = 毎日50分プランが半年無料(えっ?!こんなに?!)、フォロワー数1000以上の人(えっ?!こういう切り口?!)
信頼性 = レアジョブ(オンライン英会話最大手)
具体性 = 毎日50分プランが半年無料(何が得られるのかが具体的)
感情 = 奨学生(学生を応援するという感情)
ストーリー = 特になし

という感じになっている。
そのため、メッセージとしては記憶に残りやすいタイプと言えよう。

フォロワー数1000人以上の人を対象にしているので、それに近い人たちが
リツイートを行っていく。
フォロワー数1000人以上は、インフルエンサーに近い人たち、
と考えることもできるので、インフルエンサーにメッセージが到達する。


結果、多くの人がリツイートなどしてくれ、
24時間以内に先着200名が集まる結果となった。
盛り上がったためか、1時間後には別会社も全く同じ形で追いかけてきた。



これが今回のTwitterキャンペーンで起こったこと。
そう考えている。