『心ここにあらず』

 

そんな心境でした

 

エコー検査と

マンモグラフィー検査があり

 

不安と緊張で

心臓が鳴りやまず

 

診察を待つ時間が

とても長く感じられました

 

 

 

名前を呼ばれ

診察室に入ると

そこには

 

凛とした雰囲気の

女性医師が

座っておられました

 

 

診察結果は

胸にいくつもの

影があるというもので

 

「後日 組織検査をして

 良性か悪性かを判断しましょう」

 

と 言われました

 

 

自分で触っても

シコリのようなものは

感じられず

 

先生も 念入りに

触診されましたが

ひっかかるものは

何も見当たらず

 

しかし

 

いくつもの何かが

私の胸の中にある

 

それは

心穏やかなことでは

ありませんでした

 

 

 

 

この検査のことは

誰にも言えませんでした

 

ハッキリとした結果が

ちゃんと出て

もし 悪い結果だったなら

その時 しっかりと

家族と話をしよう

 

そう思い

何事も無かったように

ふるまっていました

 

 

私の心の中を

知る術の無い あの方は

 

不安にかられている私に

再び お金の話を

するようになりました

 

 

自分に余裕のない時は

人に優しく出来ないもので

 

ましてや

お金の話など

聞きたくもありません

 

 

そこで 私は

思い切って この方に

 

検査を受けたこと

今 自分のことで

精一杯だということを

掻い摘んで

話をしてみたのです