電撃大賞というのを貰って、デヴューされた方
なんだね。
「ちょっと今から仕事やめてくる」 北川恵海著
内容(「BOOK」データベースより)
ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、
無意識に線路に飛び込もうしたところを「ヤマモト」と
名乗る男に助けられた。同級生を自称する彼に心を
開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は
海外滞在中ということがわかる。なぜ赤の他人を
ここまで?気になった隆は、彼の名前で個人情報を
ネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で
自殺した男のニュースだった―。
スカっとできて最後は泣ける、第21回電撃小説大賞
“メディアワークス文庫賞”受賞作。
大変疲れていたので、簡単に読めて休まる作品、
ありがたい・・・
テーマ的には重たいし、じっさいとっかかり部分は
ちょっと辛いのだが、ナゾの関西弁ヤマモトの登場で
どんどん読ませる。
人間、追い詰められると逃げる方向を間違えてしまう。
死ぬよりは、本当に逃げるという選択は大事だ。
椎名誠もそういっていた。死ぬことで、学校や職場に
リベンジできるなんて考えるのもイカン!って。
アリがちな展開にはならず、だからと言って陳腐ではない
優しい着地で安心した。
ヤマモトと隆に良い人生が来ます様に・・・