写真集を見たくなった。
図書館でいろいろと物色し、以下の3点を。
「名残りの東京」 片岡義男
内容(「BOOK」データベースより)
日々、姿かたちを変え続ける東京。すなわち日々、
失われていく見慣れた風景。消えたならそこには
いっさいなにもない。
消える以前は、すべてがそこにあった。
いま目に映る景色も、消えていく東京の名残なのだ。
ムカシの臭いが残る看板や建物、古びたイミテーションの
食べ物、マネキン・・
とっても無機質な写真。
素材はワタシも好きなものでいっぱいなのに、そこには
突然消え失せてしまったかのように人間がいない。
音も風もない・・・
ひょっとしたら、片岡氏の小説にも感じられる虚無感
て、こんなところにもあるのかもって思わせる。
でもこの写真集はワタシには何だか物足りないなぁ・・
んで、
「トーキョー・アルキ」 荒木経惟
内容(「BOOK」データベースより)
高層ビルの谷間、下町の路地裏、山の手の住宅街―。
アラーキーがこよなく愛する街・東京を歩けば、
美女との出会いがあり、懐かしい昭和の再発見があり、
幸福と夢がある。
名ショットと名言で綴る、散歩と路上写真の極意。
やっぱこれですよこれ。
ヒトとオブジェクトとの、キミョウなコントラスト。
ただのモノだって黙っちゃいない。
古道具屋のTVだって相撲中継で自己主張。
写し方のアプローチが全然違うのね。
そこには飾らない素の人々が。
そして、うるさいぐらいしゃべりながら写真を撮る
アラーキー氏が。
いいねっ!こっちにはどっこい今も生きてる
トーキョーがある。
無機質の美しさと言ったら、これじゃろう~
「工場夜景」 工場ナイトクルーズ編
内容(「BOOK」データベースより)
川崎市主催「工場夜景・美の祭典」フォトコンテストより
厳選。日本全国の夜景スポットガイド。
昼とは別の表情を見せる日本初の「夜の工場」写真集。
夜間限定の工場さんぽに必携のマップ&鑑賞ポイントを
紹介。
こんな夜景、撮ってみたい!←はい、すいませんムリです。
いやいや、これはジツは写真とは思えない。
どちらかと言えばシャープすぎて細密画みたいな感じだ。
このライトのカガヤキ。金属の光具合。
機能のみを追求して出来上がったオブジェクト。
それがこんなにきれいなのだ。
昼間では、あからさますぎて怖い部分もある工場街だが
夜はこんな顔を見せるのだ。
ここにはヒトはむしろいらない。仕事を終えて着飾る
貴婦人たちのようなパイプやタンク、フレアスタックなんかが
いるだけでいいのだ。
ヒトのココロにすうっと入って行って、素の写真を撮ってしまう。