名前のない怪物 | 三龍建築士

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時代劇ファンタジー戦う



「荒神」 宮部みゆき著




内容(「BOOK」データベースより)

時は元禄、東北の山間の仁谷村が一夜にして
壊滅状態となる。隣り合う二藩の因縁、奇異な
風土病を巡る騒動…不穏さをはらむこの土地に
“怪物”は現れた。
仁谷擁する香山藩では病みついた小姓・直弥や
少年・蓑吉らが、香山と反目する永津野藩では
専横な藩主側近の弾正や心優しきその妹・朱音らが
山での凶事に巻き込まれていく。
恐るべき怪物の正体とは?交錯する北の人々は
それぞれの力を結集し、“災い”に立ち向かう!


この怪物、初対面じゃないな、と思った。
舞台設定、怪物の出現状況、怪物の風体・・・

絶対どこかで・・・

そうだ見つけた。’12のオール読物。怪奇もの特集。

作者は同じ宮部みゆき氏。
かの有名な三島屋変調百物語だった!
調べたら、「泣き童子」に収録してあったのね。

この時はこいつは名前があった。

「まぐる」  ハリポタじゃないよ(笑)

読み返してみたら、一部名前が同じ人物が出てくるが
まったく違う話。こちらも怪物退治譚だった。

自身が言っておられるように、「大魔神」がベースな
カンジ。

時代物でこうゆう話だと、キワモノっぽくて毛嫌いする
人もいそう。


でも~私にこだわりがないせいか、宮部氏のおかげか
時代モノでも徐々に読めるようになってきた。

今作などは本当にほぼ一気に読めた感じ。

タダの怪物退治にとどまらず、時代背景の設定が
しっかりしているので、圧政に苦しめられる民衆や
強いる側の悲哀なんかもじっくり読めて、軽さは感じない。

ちょっと、どろろっぽいいたずらも仕掛けてあるし(笑)


最近はファンタジーが多いのかしら?たまには
本格推理物も読みたいな。どうなんすかねぇ?




こいつよりもっとグロテスクな気がする。映画化しても実写版には
なりそうもないね~