まるでフィクションから出てきたような人物が
書いたルポルタージュ、ってか捜査記録?
「殺人犯はそこにいる」 清水 潔著
とにかくこのヒトは凄い人なのだ。
取材っていうより、犯人を見つけちゃうんだから。
とっても読み応えのあるノンフィクション。
事実の持つ力は計り知れない恐怖を呼ぶ。
ここで怖いのは、真犯人よりも手柄と隠蔽を
選んだ警察組織だ。
彼らに罪をなすりつけられたら、どんな人も
なすすべもなく、有罪への道を進まされるしかない。
何という恐怖。
菅谷さんの冤罪を晴らしたことは、著者にとって
連続殺人者告発のプロセスでしかない。
しかし、
著者が執念で探し出した真犯人!の明白な証拠が
あるのに、いまだにこの後の展開が見られないのが
最も恐ろしい事実であることは、間違いない。
一日も早く真実が明らかになって欲しいと思う。
ある日突然無実の罪に問われたら?
ジブンの子を殺した犯人は真犯人じゃないとわかったら?
他人ごとではない。想像しすぎると怖くて眠れなくなる。