選挙一色だった先週、TVもつまらなくて借りてきた。
「Q10」
脚本 木皿 泉
主演 佐藤 健、前田敦子
このドラマ、2010年の作品。見たのが3年前か~
全9話と短く、多分視聴率もあんまりよくなかったんだろうな。
だけど、すいかと同じくはまるヒトははまったんじゃないかと
思う。
近未来から、平太の元にあらわれたヒューマノイドロボットの
Q10。しかし偶然ではなく、平太に送り込まれたものだった。
事情が分からないまま、校長の命令で面倒を見ることになる。
Q10と過ごすうち、やがて平太にとってかけがえのない存在と
なってゆく。
とまあ、これだけ読むとフツーにSF学園ドラマ・・・みたいな?
これがね~内容が実に深い(そういえば深井平太だ)。
自分の存在意義とか、相手を周りを思いやる心とか、
毎回ちょー天然のQ10が平太にみんなに、問いかけることによって
考えさせるハナシ。
見てると自然に涙が出ちゃって、普段心に引っかかってても
後回しにしたり、考えないようにしたりするような事でも
ちゃんと見つめることで、大事なことを思い出し、考えるように
なるんだよね。
登場人物だけでなく、見ているこっちも。
全編とおして、ノスタルジックでせつないテーマ曲が流れ、
パブロフの犬じゃないけど、聞こえたら泣いちゃう、みたいな(笑)
とってもよくあってる。
ちょっと無気力でダメそ~な平太に、佐藤健ちゃんはちょっと
イケメンすぎるけど、泣いてる顔がカワイイからユルス
Q10って当時はよく知らなかったけど前田敦子だったのね~
最高の演技だと思う。表情も、ロボットそのもの、素晴らしい!
(普通の女の子になる演技は、う~ん気の毒なくらい残念)
ミラクルだ。泣かされた~
クラスメートのフジオカもカゲヤマもナカオもそれぞれヨカッタ。
悩める高校生、共感しちゃう。(ムリか)
ぶれない大人として出てくる教授は、すいかの教授を彷彿とさせ
またも母親役の白石さんは、もう比類なき演技。
たなチュウなんて爆問じゃなくて、小川先生だよ。
今更、3年も前のドラマを見てるのは、このまえ「木皿食堂」
を読んだせい。再見して、あらためて脚本のすごさに驚く。
刑事ものやホームドラマみたいに事件とか、離婚結婚恋愛など
セオリーのあるものと違って、こんな空中から取り出すような
観念的な抽象的な物語が書けるって信じらんない。
この9話にどんだけのテーマが盛り込まれているかと思うと
ほんとに天才じゃないかしらって思う。
3年に1回とかでもいいです。こんなドラマ書いてください。
ココロを揺さぶられるような思い
これがあるからやめられない
・・・しかし、ぶっ通しで9話。後遺症がひどくて、しばらく沈みそうだ。