小学生に犯人を見つけなさいって、どうゆうこと？
｢贖罪」 湊かなえ著
もしかして、イタい話が延々つづくのかと思ったら、ちゃんとした
ミステリィでもあってほっとした。
どの女の子にもちいさな意地悪や、嫉妬があって、死んでしまった
女の子にも、ちょっとした悪意もあって。
本当に普通の５人の女の子達だ。
悪いのは犯人である事は明白だが、殺された子の母親は許さない。
犯人を見つけるか、納得の行く償いをしなさい。さもなければ復讐する、と。
５人の小学生の女の子達。一人は都会から越してきたかわいい子
ある日、５人で遊んでいる所に男がやってきて、その子を連れて行き
殺してしまう。
エミリちゃんのママは４人をせめる。４人はそれぞれに心の傷を抱え
やがて、本当に復讐されるかのように不幸になってゆくのだ。
彼女たちに襲い掛かる災難や不幸はちょっとやりすぎな感じあり。
でも、女子にありがちなお互いのねたみなんかが、大きな原因となって
不幸へと膨らんでいくのがタクミ。
そして、母には母の屈託がある。秘密がある。知らなかったことがある。
登場人物の全てに女子特有の悩みや悪意があって、しかもろくでもない
男が絡んでいる。
事件の最後は、しかし変化球で飛んでくる。やっぱり通り魔なんかでは
なかったのだ。ここんとこ、ミステリィだね
しかしかなり予定調和っぽいかな。くまのこはカワイソウすぎ
だし。
これだけの打撃を受けながらも、女子たちはきっと立ち直ってゆくと思う。
そのずるさしたたかさもまた、女子だから。
ところで、この本は映像化されている。
黒澤清監督なので、是非見たいと思っている。主演はキョン２だし。
黒澤監督は、「CURE」って映画で知った。
とても恐ろしい映画だ。お化けが出ないのに、こんなに怖い映画を私は
知らない。
贖罪のキャストも魅力的。明日借りてこよ～っと
