ロンドンオリンピックも、何だかもう遠い昔のよう
時がたつのは、トシ取るほどはやい
同じロンドンでも「シャーロック3」はまだまだ先、来年放送予定だって・・
こっちは21世紀の話。
そして、やっと読んだぞ~
「開かせていただき光栄です」 皆川博子著
日本人が書いていますが、舞台は18世紀ロンドン。
世間のヒトから、白眼視されている解剖学の先生と弟子達。
人の身体を開く(解剖する)なんて、神への冒涜、恐れ多い事と
死体を手に入れることもままならない。
墓泥棒から買い上げて、こっそり解剖すると言う始末。
ところがある日、解剖中に当局に踏み込まれて・・・。
知らないうちに、死体が2体も増えており、しかもその一つは
手足が切断されていた。
解剖教室の先生ダニエル、一番弟子のエド、細密画家のナイジェルに
加えて、盲目の判事ジョンが解決に向かう物語。
徹底的に外国人が書いたような本格推理だ。
第12回本格ミステリー大賞受賞。堂々の御大皆川博子女史。
82歳!
「死の泉」で初めて読んだ時から、尊敬している。
翻訳本かと思ったもん。この重厚さったらない。
失礼だけど、よくココまで歴史の細かいところまで知ってるな~と
思うんだ。よほど研究して調べてないと。
同系統の本では、「薔薇密室」がオススメである

「開かせて~」は分量は少なめだけど、その頃のロンドンの
風俗とか街の様子、書店などありありと書かれていて、
自分も詩人のネイサンたちと、マシューズにいるような気がしてくる
くらい。
参考資料には18世紀の解剖に関する本がずらり。
解剖ソング(実際にあったらしい)には笑った
どんな曲だったんだろうね
最後は鮮やかなどんでん返し。
あ~また読み終わっちゃった・・もったいない(笑)