今年読んだ本は、割と少ない。でもマイベストが数冊あった
シアワセ ココロに残るマイベストは3冊。
とりあえず今年のベスト5って事で始めマス
第5位 「陽気なギャングが地球を回す」
伊坂幸太郎作品。考えたら、今年はこれしか読んでない
時の経つのが早いのか、読むのが遅いのか。
伏線の貼り方、時間の逆戻し。映画を観ているみたいダッタ。
映画版も見たし。どちらもGOOD
第4位 「そらをみてますないてます」
我がアイドル、椎名誠作品。犬の系譜とか、黄金時代に続く。
ひさびさにこの世界に戻って来た。昭和の頃のまじめで
まっすぐな感じがなつかしい。
ここからは、自分の中にずっと残ってゆく作品たちと感じたものでもある。
マイベスト
同率2位 「永遠の0」
「虐殺器官」「ハーモニー」(一連の作品と考えた)
「永遠の0」は、百田尚樹作品。先に「ボックス!」も読んでいたので
内容の違いに驚いたが、どちらも良かった。
こちらは、いわゆる特攻隊のハナシなのだが、森博嗣の
「スカイクロラ」に心酔するワタシとしては、戦争の悲劇と言うよりは
戦闘機乗りそのものに焦点を当てて読んでいた。
守る者のなかった頃の宮部はきっと飛ぶことが楽しかったに違いない。
そんな事を思いながら。
虐殺器官とハーモニーは夭折した伊藤計劃の作品。
タイトルは衝撃的だが、むしろこちらの方が戦争の悲劇がくっきりと
浮かぶようだ。近未来をこんなに緻密に表現できるのはすごい。
浦沢直樹の「プルートゥ」も素晴らしかったが、絵で見せるのではない
「虐殺器官」は、想像を掻き立てられ奥行きが広い。
ずっと、やわらかで観念的な「ハーモニー」は、近未来版の魍魎の箱
みたい。静かに始まり過激に終わる。
現実的にも伊藤計劃の新作はもう出ない。
残った「メタルギア ソリッド」にも手を出してしまった
終わったらどうしよう
最後に、今年は一生のうちの決定版を読んでしまった。
森博嗣ももうあまり作品を出す気がないらしいし、この先読むものに
困っていたがその一助になるのが
第1位 喜嶋先生の静かな世界 森博嗣

一連の森作品を読んできて、根底にあるものがずーっと
気にかかっていた。が、この作品で氏の過ごしてきた時間を
読み解くことで、納得できた。
ある種の生き辛さを抱えた人たち。どんなに天才的な頭脳を
持っていても社会に適合するのが難しい。
もしかしたら、自分が辛い事にさえ気がついていない・・。
そんな喜嶋先生のようなヒトはどの作品にも登場している。
犀川創平や真賀田四季や瀬在丸紅子・・・。
そうした人たちの思考をなぞってゆく事で、これまでの作品の
楽しみ方がまた一つ加わると思う。
なので、もう一度すべて読み返すのもいいかもしれない
と思った。だから、やっぱりこの先の心配などいらないのだ
と、言うわけで今年読んだ本のベスト5めでたく
来年も、面白い本に出会えますように