書きたかったもの 出来なかったもの | らきあの自由帳

らきあの自由帳

伺かとSS的な何かとマイナス思考と適当なところ








普段より賑やかな街中。
多くの人の流れを、ぼんやりと眺めていた。

吐く息が、うっすらと白い。


「お待たせ~。」


ぎゅっ、と片腕に重み。

視線を移すと、小柄な彼女がにこにことこちらを見ている。

彼女は、腕から離れようとはしない。


「だって、寒いし…人混みで離れたくないし。」


ぎゅっと、腕にかかる力が増す。
まぁ、それでもいいかと、歩き始めた。


寒さはあるが、まだ雪が降る様なことはなく。
彼女の歩幅に合わせて、歩く速度を変える。


「ねぇ、イルミネーションにはまだ早いけど、どこか行くの?」


今は夕方。
イルミネーションが点灯してても、まだ目立つ時間帯ではない。


『多分、好きな場所だと思うよ。』


それだけ言って、何気無い雑談をしつつ、目的の場所へ。


その建物は、お高めなホテル。その中に連れていく。


「えっ…だ、大丈夫なの?」

『泊まらないから大丈夫。それに、目的はこっち。』


そう言って連れてくのは、普段は行かない様な高級な飲食店。

彼女の分の代金を払って中に入ると、彼女の目がキラキラと輝いてる様に見えた。


それもそのはず。
彼女が好きな、甘いものが所狭しと並べられているから。

ちょっとした腹ごしらえも兼ねて、ケーキバイキングに連れてきた。


「わぁ…」

『大好きだもんね、甘いもの。』

「うん!ありがとう、○○さん。」


場所取ってるから…と言う前に、彼女は数々のケーキに目を奪われ、お皿に乗せていく。

そんな光景に、くすっとしてしまう。



彼女が、両手の皿いっぱいにケーキやスイーツを乗せて戻ってきた。

流石に、食べきれるのか不安になる量に見える…。


「きっと美味しいから、大丈夫。」


満面の笑み。
まぁ、最悪食べてあげればいいか。

そう思いつつ、2人で食べ始めた。



一口運んでは、ころころと表情を変えていく。

美味しくて笑顔。
味を堪能してるのか目を閉じたり。
たまに、 何やらメモしはじめたり。


「どれも美味しいね!」


たまに、余程気に入った味なのか、こちらに食べさせてくれたり、
こちらが食べてるのが気になるのか、せがまれて食べさせてあげたり。


そんなこんなで、大量にあったはずの甘いもの達は、2人の胃袋に収まっていた。

少し、食べすぎた感じではあった。
彼女の方は、まだ余裕がありそうな顔をしている。


外を見ると、だいぶ暗くなっていた。
もう、イルミネーションも目立つ頃だろう。


「今度、楽しみにしててね。」


と彼女は言ったけれど、作る気だろうか。

彼女の腕なら、問題なく作れそうではあるけど、後片付けが…。

それは考えない様にして、再び手を繋いで建物から出る事にした。



広場と街路樹のイルミネーションが、綺麗に照らしていた。

自分達と同じ様な目的か、男女ペアの姿もちらほらと垣間見える。


「今年は力入ってるね。もっと小規模だったのに。」

寄り添う形で、ベンチに座って眺めていた。

暫く、語り合いながらイルミネーションと人混み、彼女の顔を眺めていた。




「…ん。」


ふと、急に彼女が顔を近付けてきた。
そのまま、唇が触れる。

少しだけ、先程食べたケーキの味がした。


「○○さん…。今日はありがとう。」


ぎゅっと抱き締められた。
彼女の温もりを感じ、こちらも抱き締め返す。

冷静に見たら、こんな人目のある所で…と思ったが。


「充分楽しんだし、そろそろ帰ろ?」


先に彼女が立ち上がり、手を差し出してくる。

その手を取り、並んで2人の住む家へと歩き始めた。






このあとホワイトクリスマス(意味深)した。


久々にだらだら書き書き。
イベント短すぎたから、こういうのしたかったな。
けど、どうにも上手く整理できないし…。

来年こそは…出来れば、いいなって。


夕方に予約しとこう。
眠気が限界ですわ。