うそつき。
きもちわるい。
きみがわるい。
心に刺さる様な視線。言葉。
なんで私はこうだったのか。
誰にこの思いをぶつければ良いのか。
私なんて居なければ…
…うっすらと、私を呼ぶ声が聞こえる。
悪意ある言葉に消され、気のせいだと思った。
けれど、その声ははっきりと、よく聞こえる様に。
『大丈夫?うなされてたけど。』
いつの間にか、眠っていたのだろうか。
人とはどこか違う彼女が、こちらを見ていた。
普段見せない様な、心配そうな顔で。
「大丈夫。…多分、昔の話をしたから、思い出しちゃったのかも。」
心配させない様、彼女に笑みを浮かべる。
それで大丈夫、そう思ってた。
不意に、彼女は私を抱きしめた。
『無理しないで。頼ってくれても良いんだからね。』
抱きしめられながら、頭を撫でられる。
普段、無邪気なくせにこういう事も出来て、ずるいと思った。
私も、彼女の背に手を回し、抱きしめた。
私とは違う、豊満な胸元に顔を埋める。
泣いてしまいそうだから。
バレると、後で弄られそうだから。
ただ、今はこうして、彼女を感じていたかった。
彼女は何も言わず、お互いにしばらくはそのまま離れはしなかった。
この2人でこういうの書くのは初めてかな?
なんだかんだ、普段のいじりいじられの関係も好きだけどね。
たまには真面目になってもいいよね、って事で。