今日も、遊びましょうか。
椅子に座っている彼に声をかける
正確には、座らされている、だけど
その前に、彼の腕を見る
傷口を指でなぞり、経過を確認する
右腕だけ、少しばかり膿んでいた
あまり放置すると、いずれ勝手に死んでしまう
それだけは嫌だ、つまらないから
一度部屋から出て、別の部屋から必要な物を彼の居る部屋に運ぶ
部屋の隅の暖炉の様な所に火を灯し
そこに鉄の鏝(こて)を置いて熱する
彼の右腕に紐を巻き、血の流れを抑制させる
鏝が熱するまでの間、鉈の刃を研ぐ
彼は、顔が青ざめている
これからする事、それがわかったからだろう
大丈夫、ちゃんとするから。
彼に笑顔で告げる
彼は暴れるが、きちんと固定された椅子と身体はびくともしない
彼の腕も、少し鬱血し始めていい感じだ
鏝も真っ赤になる程に熱された
鉈の刃も鋭さを増した
鉈を片手に彼に近付く
それじゃ、はじめるね。
彼の右腕に鉈を振り下ろす
彼の悲鳴に、少しだけ感じてしまう
筋肉と骨はとても堅い
そして、骨は振動を感じやすい
鉈をノコギリの様に動かしているから、彼の頭には痛みとその音が響いてるだろう
やがて、腕は地面に落ちた
鉈を投げ捨て、熱された鏝を掴む
彼の傷口に、熱された鏝をあてがう
彼の悲鳴はとても心を刺激してくれる
身体が熱くなる
熱された鏝から発する、血液が蒸発する音
人の肉が焼ける臭い
しばらくあてがって、血が止まったのを確認する
楽しかった。
彼にそれだけ告げて、部屋から出る
そのまま自分の部屋に戻る
先程の光景を思い出しながら
1人、自分を慰めた