気付けば
私は貴方の色に染められていた
何一つ、疑いもせず
貴方が喜ぶ事をしてきた
貴方の望む私を作り上げた
なのに、貴方は離れていった
ぽっかりと、貴方で出来たパーツが崩れていく
そして、私は貴方の色が抜け落ちた
けど、完全には抜け落ちてはいない
私の中に、まだ貴方が居る
だから、私は貴方を○しに行かないといけない
道の反対側に貴方を見つけ、側に寄る
貴方の隣には、違う女
私は貴方に向かって笑う
貴方は私を見ていない
すれ違う様に、互いに歩いていく
私は貴方にわざとぶつかる
ようやく、貴方は私を見た
「貴方が悪いのよ。」
深々と刺さった獲物
崩れていく貴方
叫ぶ隣の女
それに気づき、ざわつく周囲
我関せず、佇む私
この程度じゃ、貴方は私の中から消えはしない
貴方に寄る女をどかし
再び貴方に獲物を突き刺した
何度も
何度も
誰かに止められる迄
あぁ
気付けば、また貴方の色に染められてしまってる
貴方と同じ、真っ赤な色に