四章 | らきあの自由帳

らきあの自由帳

伺かとSS的な何かとマイナス思考と適当なところ

※前回の続き











部屋に帰って、すぐに布団に潜り込むかなた。霊と会話する事、除霊するのには体力を使う。
そのまま、かなたは眠りに就いた。



「はぁ…今日も疲れたなぁ。」

コンビニから出て、軽く伸びをする1人の女性。
家路に着き、暗がりを歩く。ハイヒールの足音が静寂を破る。
少しの間歩いていると、違う足音が聞こえた。女性は振り返るが、誰も居ない。
気のせいか、と再び歩き出す。が、またも自分とは違うもう一つの足音。
女性は気味悪がって歩みを早める。もう一つの足音も、それに合わせる様に速度を増す。

女性が立ち止まると、女性の肩を誰かが叩いた。
恐る恐る彼女が振り返ったその刹那……



朝早く、いつもの時間に目が覚めたかなた。巫女服を纏い、日課である境内の掃除を済ませ、新聞を見る。
一面はやはり、謎の連続殺人事件。

「また犠牲者……」

新たに1人、若い女性が殺された。死因は書かれてないが、何か嫌な予感がする。

今日は講義も無いので、家の手伝いをする。とは言え、平日なので特にする事も無く。
普段しない場所を掃除したり、売店からまばらに来る参拝者を眺めつつ、御守りを売っている。
少し暑い。日差しが強く、風も殆ど無いので空気がぬくい。

かなたが参拝者をぼーっと眺めていると、不意に視界を何かが遮った。

「こんにちは。」

かなたが顔を少し上げると、目の前には司が立っていた。

「司さん!?」
「うん。かなたさんの巫女服姿も可愛いね。」
「あぅ、あの…恥ずかしいです…。」

司の言葉と笑顔で、かなたはしどろもどろになりながら顔を真っ赤にする。
殆ど2人か会う時は普段着なので、かなたは恥ずかしくなった。

「と、ところで、今日はどうしたんですか?」

気恥ずかしいのを消そうと話題を変えようとするかなた。

「あぁ、今日の予定が潰れてね。確かかなたさんもお休みだった気がするし、遊ぼうかなって。」
「本当ですか!?私は大丈夫ですよ。すぐ着替えてきますね。」

司の返事を待たずして、かなたは自分の部屋に急いで戻った。

かなたは上機嫌で着替えを終えて、境内に戻る。
御神木の下で木を見上げている司を見つけ、駆け寄る。

「お待たせ。…どうしたの?」

司が木の上の方をじっと見つめるのが気になった。
かなたもつられて見上げる。

「長い年月をかけて大きくなったんだな、って思ってね。」

司はかなたの方に振り向いて答える。それと同時に手を差し伸べる。
かなたは司の手を取ると、2人は境内をあとにした。














この辺で〆
さて、この落ち着き気味な2人にとって良いデート考えないと…