私が子どもの頃、父や弟と捕まえたセミは、ほとんどが羽が茶色いアブラゼミで、クマゼミやニイニイゼミ、ツクツクホーシはレアでした。
土地が違うから捕れるものが違うのか、それとも温暖化でセミの生息域が変わったのか、理由は分かりませんが、もうアブラゼミに会えないかと思うと何だか寂しい気持ちでした。
それから、クマゼミばかりで他の種類のセミをなかなか見つけられない環境を気の毒に感じました。
ところが先日、保育園にお迎えに行ったら、こんな声が聞こえてきました。
「おかあさーん、これ、なんのセミー?!茶色いハネだよー」
あ、アブラゼミ。
この辺りにもいるんだなと思ったら、昔の自分を思い出して何だか嬉しくなりました。
それから、セミには種類があるのだと子どもたちが知ることができたことも嬉しく思いました。
もっとも「なんでセミには色々あるの?」という質問に、上手く返せませんでした。
「人間にも、目の色や紙の色が違う人がいるでしょ?それと同じだよ」と答えたけれど、間違っていないかしら?