建物もすごーく小ぢんまりしていて、駐車場も3、4台停まったら満車になってしまうような昔ながらの羊羹店。
そこに、春先の期間限定の羊羹があるんです。
何年も前からずーーっと食べてみたかったんですが、そこの近所に勤めていた家族から「平日の午前中に行ってももうない。本当にあっという間に売り切れる」と言われるくらい、なかなか手に入りませんでした。
てゆーか、販売期間も短すぎて、気づいたら終わってるくらいでした。
そんな幻(?)の羊羹が、やっと手に入りました。
それがコチラ。

右の黒っぽいのは普通の羊羹。左の葉っぱが乗ったのがお目当てのモノ。
桜餅でお馴染み、桜の葉の塩漬けの香りが漂います。上に乗ってるのが多分塩漬け。
中に見える緑は、何と青梅のシロップ漬けです。
こちらの羊羹、その名も「御衣黄(ぎょいこう)羊羹」。
御衣黄というのは桜の品種です。桜色という言葉があるように、「桜」といえば薄桃色を思い浮かべると思いますが、この桜は薄い黄色…むしろ緑に近い色をしています。
貴族の衣装になぞらえて、こんな名前がついたと言われています。
この御衣黄が咲く時期だけ販売される羊羹ですが、何せいつ咲くかがなかなか分からない。
それでいつも時期を逃し、買えずにいました。
今年は地方ニュースで「珍しい御衣黄が咲きました」と流れたので「今だ!!」と両親にお願いして買いに行ってもらいました。
アンコの味自体は控えめです。葉の風味と梅の優しい甘さがたまらない。
こちらの羊羹は全体的にぎゅっと詰まってどっしり重い羊羹です。
カットすると、断面は2cm四方くらい。
それでも、ひと口頬張ると口一面に広がって、お茶が進みます。
ちょっと濃いめに淹れると、お茶も羊羹も引き立て合うなと感じるくらい、しっかりした羊羹です。
何せ遠いうえ、午前中に行かないと売り切れてしまうようなお店です。
1年に一度、行けるか行けないかくらい、私の中ではレアなお店。
でも、新茶の時期だし、お茶請けにもってこいです。
とにかくアクセスが難しく、車か、あとはバスくらいしか…というお店ですが、本当にオススメです。
お店の名前は「愛宕下羊羹」。
「愛宕下羊羹 掛川」で検索するとすぐに出てきます。
住所は掛川市横須賀1515―1
水曜日と、第2、3、5日曜日が定休日。
和菓子好きにはたまらないと思います。
是非一度お試しください。