娘はバナナが大好きです。
ミカン、イチゴと肩を並べる、キングオブ好物の1つです。
ある日の夕食、デザートにバナナを用意しました。
いつものように一口大に切って渡してました。
(月齢的には一度にたくさん渡してもいいのでしょうが、好物に対しては、
絶対に一口では入らないような大きさでも一口で詰めこむ癖があり、結果噎せてしまうので…)
せっせせっせと食べ進み、さぁこれが最後だよというところで、おもむろに私にバナナを差し出した娘。
「もう最後だから自分で食べていいんだよ?」
「これでおしまいだよ?食べなくていいの?」
「母はいらないから娘が食べてよ」
等等、言葉を変えて何度か伝えましたが、差し出す手が徐々に私に近づき、最終的には口元まで。
そこまでしてくれるならと厚意に甘えて食べました。
ところが、母が食べ終えたのを見届けると、何事もなかったかのように「さぁ次をちょうだい」と手を差し出す娘。
ん?さっき「もうおしまいだよ」と念を押したよね?
皮だけになったバナナを見せると、がく然とも呆然とも見える、ポカンとした表情。
音にこそならないものの、その表情からは「あれ、何でもうないの?まだあるはずなのにおかしくない?」という声がアリアリと読み取れました。
娘の優しさは本当に嬉しかったのですが、その表情に思わず大爆笑してしまいました。
「笑っちゃってごめんね。バナナをくれてありがとう」とフォローしましたが、娘はきっと分かってないだろうなぁ……
泣いて怒るかなぁとハラハラしましたが、しょんぼりとして終わりホッとしました。
いやぁ、カメラを持っていなかったのが悔やまれるほどいい表情でした。
イタズラやイヤイヤにイライラする(そしてついついキツく当たってしまう)ことも多々あり、それはそれで都度反省するのですが、
今回みたいに本当に「成長してるな。うれしいな」と思うことがあるからこそ、何とか育児を頑張れている気がします。
これからも、そんな瞬間を増やせるよう頑張りたいです。