見栄と意地と愛情と | 紫苑の徒然日記

紫苑の徒然日記

育児を中心に、日頃感じることを気ままに。

先日、娘の保育園で運動会が行われました。
0歳児とはいえ保育園の一員。0歳児なりの演目を先生が考えてくださり参加します。

それ自体は何の問題もないのですが、母には大きな宿題が待っていました。
それはゼッケンつけ。

まず、伸縮性のある布地に伸縮性のない布地を縫い付けるということが難しい。
引っ張りすぎると突っ張るし、ゆとりを持たせすぎると弛むし。
小、中学生の頃、体操服に名札を縫い付けてくれていた母に改めて尊敬と感謝の念が湧いてきます。

次に、ゼッケンのデザインが難しい。
運動会の1週間前に「こんな感じ」と見せてもらったクラスメイトのゼッケンは、イラスト付きの可愛いデザイン。
え?!ゼッケンって名前とクラスが書いてあるだけじゃダメなの?!
シンプル第一だと思っていた私には衝撃でした。
その子のゼッケンはクレヨンで絵が描いてありましたが、クレヨンなんて家にはないし、だからといって今さらそんな物を買いに行く時間の余裕はないし。

すごーく悩んで、昔買い溜めていたフェルトを発掘。
適当にアップリケぽく縫い付けておきました。
無駄に手芸好きで良かった。
材料を揃えるとそれだけで満足してしまって完成に至らないという情けない性格が役に立つことがあって良かった。

運動会当日、クラスのお母さんに教えてもらいました。
クレヨンは、やはり手芸用の特別なものだそう。
もっとはっきりしたカラフルなイラストもありましたが、それはマッキーを使って描いたものなんだそう。
イラストそのものも絵本を模写したにしてはみんなすごいそっくりだなぁと感心してましたが、
ゼッケンの布地が薄いから、絵本の上に置くと絵が透けて見えるんだそう。
ナルホド~。だから簡単に絵が描けるのね。

そういうのはゼッケンを配るときに一緒に教えてほしかったなーと密かに思いつつ。

直前になって慌てふためいた私に先生はおっしゃいました。
「別にね、シンプルでいいのよ。娘ちゃんはチューリップがトレードマークだから、名前の横に赤いマジックでちょっと描いてあげればそれで十分」
でも、私にはそれでは納得できませんでした。
だって、どうやっても比べてしまう。
娘が3歳位になれば「あの子のはあんなに可愛いのに!!」って娘自身から怒られたでしょう。
たまたま1歳だから自分と他人を比べたりしないけれど、本人が分かってないからいいかっていうと何か違う。
やっぱり、それなりにみんなと同じようにやってあげたい。

「紫苑さんは裁縫が苦手なのかしら?それとも面倒くさがりなのかしら?」
他のお母さんからそんな風に思われたくない。
「あの子だけあんなに質素で可哀想ね」
そんな風にも思われたくない。
そういう、母としての見栄や意地が多分にあったことも認めます。
自分の体裁は正直すごく気になりました。
けど、それと同時に、母に予備知識がないばかりに娘に不遇を味わわせたくなかった。

そんな訳で、何ともしょっぱい思い出が付随する運動会となりました。
肝心の運動会そのものについてはまたの機会に。

ちなみに、今週末は別の製作が待ってます。
クラスのお母さんが集まって、一緒に作るそうです。
これまた大きなプレッシャーです。
そういう面倒が少ない園を選ばなかった自分の責任なんだけども、やっぱりちょっと憂鬱です。
うぅぅ、がんばろっと。