まず調べたのは日本で角膜移植を得意としている病院でした。実績の多い順で通院も便利なところとして手術実績第3位だったK大学病院を選びました。

 ただし大学病院は他の病院からの紹介状が必要となりますので、K大学病院の先生が交代で診察しているM病院にまず行くことにしました。ちなみにM病院では日帰りの角膜移植手術も行っているとホームページに書いてあります。そして人工角膜による手術も載っていて興味を惹かれました。

 さっそくM病院に行き目を診ていただくことにしました。K大学病院から来ているA医師による様々な検査の後、先生から言われたことは、やはり移植手術を行う時期が来ているとのことでした。また、先生から角膜移植の目的について次のように言われました。「角膜移植の一番の目的はあくまでもコンタクトレンズをしやすくするためです。そして考えないといけないことは、拒絶反応の可能性、感染症の他に、手術によって強い近視の状態となり、左右の目のバランスが崩れるため、もう片方の目も手術しないといけなくなるということです。」。
 視力の向上という私が一番欲しかった言葉はなかったけれど、自分としてはもはや選択の余地はなく、手術を受けたいという意思表示をしました。

 ここの病院では保険の効く国内ドナーによる手術は行われていなく、輸入角膜で行っているとのこと。そのため保険が効かず自由診療となるので手術費用が120万円も掛かるとのことでした。しかしメリットとして角膜の入手時期が2週間後と明確なので、計画的に手術を受けることができるとのことです。しかし120万円という金額はあまりにも高額で、両目だと240万円にもなります。
 経済的な理由から、やはり紹介状を書いていただき大学病院で保険が効く手術を受けることにしました。ちなみに健康保険が効いたことで、高額医療限度額によって自己負担が制限されることになり、私が病院に支払った金額は5日間の入院と手術で16万円程度でした。更に会社の保険組合から2万5千円を超える自己負担医療費の分の補てんがあったので、実質の費用は片目2万5千円で済みました。

 問題は国内ドナーからの角膜提供を待つ時間の長さと、緊急手術となるので日ごろから準備しておく必要があることです。ちなみに待機期間は1年くらいと言われました。

 ところで、気になっていた人工角膜についての話は心に余裕がなかったため聞くことができませんでした。


 その後すぐに、書いてもらった紹介状を持ってK大学病院に行きました。そこで改めてA医師から検査を受け、まずは症状の悪い右目から手術を行うことを決め、アイバンクに角膜の提供の順番登録をしていただきました。

 このときが6月のことで、順番は50番目とのことでした。その後、3か月に一度、右目の定期検診と、緊急手術に備えて体の健康診断を受けました。健康診断の内容は①尿検査②血液検査③胸部レントゲン④心電図です。ちなみに、手術を行うには3か月以内に健康診断を行っていることが条件なのだそうです。

 そうして6か月が経ち、12月の検診のときに順番を確認したときは22番目でした。「このペースだと来年の3月頃かな。」と考えていました。※順番はいつでもアイバンクへ問合わせることができます。


 12月29日、アイバンクから突然電話があり、順番が回ってきたとのこと。自分の順番にはまだ時間が掛かるなと思っていましたので、すごく驚いたことを覚えています。
 そして年明けの1月4日に入院。翌日の5日が手術とのことです。ただし、今まで診てくれていたA先生の予定が合わないため、B先生が手術を行うとのことでした。

 私が一番不安に思ったのが、いただく角膜を1週間も保存できるのかということです。そんな不安も一言「大丈夫ですよ」と軽くかわされてしまいました。

 普通は順番が回ってきたときには次の日に入院、その翌日が手術と非常に慌ただしいものだと思いますが、私は正月休みの中で会社への連絡、荷物の整理など入院の準備をゆっくり行うことができました。